Webサイト制作会社のサービス内容の違い|比較検討の基礎知識

この記事でわかること
- Web制作会社が提供するサービスの分類と全体像
- 「作るだけ」の会社と「一緒に考える」会社の違い
- テンプレートとオリジナルデザインそれぞれのメリット・デメリット
- 公開後の運用サポートで確認すべき範囲
- 制作会社を比較する際の具体的なチェックポイント
Web制作会社を探し始めると、会社によって提示されるサービス内容や費用に大きな開きがあることに気づきます。「なぜこんなに差があるのか」「何を基準に比較すればよいのか」と戸惑う担当者は少なくありません。
実は、Web制作会社のサービス範囲は会社ごとに大きく異なります。単にWebサイトを「作る」だけの会社もあれば、事業戦略から一緒に考えてくれる会社もある。公開後のサポートが手厚い会社もあれば、納品して終わりの会社もあります。
本記事では、Web制作会社のサービス内容を体系的に整理し、自社に合った制作会社を選ぶための比較軸を解説します。
Web制作会社のサービスにはどのような種類があるのか?
Web制作会社が提供するサービスは、大きく5つの領域に分類できます。会社によってどの領域に強みを持つかが異なるため、まずは全体像を把握しておくことが重要です。
企画・戦略
Webサイトの目的設定、ターゲット分析、競合調査、サイト構成の設計などを行う領域です。「何のためにWebサイトを作るのか」「誰に向けて、何を伝えるのか」といった上流工程を担当します。
この領域に強い会社は、単なる制作だけでなく、マーケティング視点からの提案やコンサルティングを提供できます。
デザイン
Webサイトの見た目を設計する領域です。ブランドイメージを反映したビジュアル設計、ユーザーが使いやすいUI/UXの設計などが含まれます。
デザインの品質は、テンプレートを活用するか、オリジナルで制作するかによって大きく変わります。
コーディング
デザインをWebブラウザで表示できる形に変換する技術的な作業です。HTML、CSS、JavaScriptなどの言語を使って、実際に動作するWebサイトを構築します。
レスポンシブ対応(スマートフォンやタブレットでの表示最適化)やページ表示速度の最適化なども、この領域に含まれます。
CMS構築
WordPress、Movable Typeなどのコンテンツ管理システム(CMS)を導入・設定する領域です。CMSを導入することで、専門知識がなくてもお知らせやブログの更新が可能になります。
どのCMSを選ぶか、どこまでカスタマイズするかによって、公開後の運用のしやすさが変わってきます。
運用サポート
Webサイト公開後の保守・運用を担当する領域です。サーバー管理、セキュリティ対策、コンテンツ更新、アクセス解析など、継続的な作業が含まれます。
制作会社によって、この領域のサービス範囲には特に大きな差があります。
「作るだけ」の会社と「一緒に考える」会社の違いは?
Web制作会社を比較する際に最も重要な視点の一つが、企画・戦略支援の有無です。この違いによって、プロジェクトの進め方も成果物の質も大きく変わります。
「作るだけ」の会社の特徴
依頼主から渡された仕様書や原稿に沿って、忠実にWebサイトを制作するタイプの会社です。
こうした会社に依頼する場合、サイトの構成、掲載する文章、使用する写真などは、すべて依頼主側で準備する必要があります。制作会社は技術的な実装を担当し、「指示通りに作る」ことに注力します。
メリットとしては、費用を抑えやすいこと、納期が比較的短いことが挙げられます。一方で、「何を作るべきか」の判断は依頼主に委ねられるため、Web制作の経験がない担当者にとっては負担が大きくなる場合があります。
「一緒に考える」会社の特徴
事業課題のヒアリングから始め、Webサイトで何を実現すべきかを一緒に設計してくれるタイプの会社です。
市場分析、競合調査、ターゲット設定、導線設計など、上流工程から関わることで、単なる「きれいなサイト」ではなく「成果につながるサイト」を目指します。原稿作成や写真撮影の手配まで対応してくれる会社もあります。
費用は高くなる傾向がありますが、Web制作の経験が少ない担当者でも、専門家の知見を活かしたサイト設計が可能です。また、制作会社との打ち合わせを通じて、自社の強みや訴求ポイントが明確になるという副次的な効果もあります。
どちらを選ぶべきか
社内にWebマーケティングの知見があり、サイトの方向性が明確に決まっている場合は、「作るだけ」の会社でも十分な成果を得られます。
一方、「何を載せればよいかわからない」「競合との差別化ポイントが整理できていない」といった状況であれば、「一緒に考える」会社を選ぶ方が、結果的に費用対効果が高くなる可能性があります。
テンプレートとオリジナルデザインでは何が違うのか?
デザインの品質を比較する際に押さえておきたいのが、テンプレートとオリジナルデザインの違いです。それぞれにメリット・デメリットがあり、目的に応じた選択が必要になります。
テンプレートデザインの特徴
あらかじめ用意されたデザインの「ひな形」を活用して制作する方法です。
メリット:
- 制作費用を抑えられる
- 制作期間が短い
- 完成イメージを事前に確認しやすい
デメリット:
- 他社と似たデザインになりやすい
- レイアウトや機能の自由度が低い
- 細かなカスタマイズには追加費用がかかることがある
「まずはWebサイトを持ちたい」「予算が限られている」といった場合には、テンプレートデザインが適しています。ただし、ブランドイメージを強く打ち出したい場合や、競合との差別化を重視する場合には、制約を感じる可能性があります。
オリジナルデザインの特徴
企業のブランドや目的に合わせて、一からデザインを設計・制作する方法です。
メリット:
- 自社のブランドイメージを反映できる
- 競合との差別化が図りやすい
- サイト構成や機能を柔軟に設計できる
- SEO対策やユーザビリティの細かな調整が可能
デメリット:
- 制作費用が高くなる
- 制作期間が長くなる傾向がある
- 企業側の準備(コンセプトの明確化など)が求められる
ビジネス用途で集客やブランディングを重視する場合、オリジナルデザインの方が成果につながりやすいとされています。ただし、予算に限りがある場合は、テンプレートをベースにしつつ、重要な部分だけカスタマイズするセミオーダー型の選択肢もあります。
公開後のサポートはどこまで期待できるのか?
Webサイトは公開して終わりではありません。セキュリティ対策、コンテンツ更新、トラブル対応など、継続的な保守・運用が必要です。制作会社によって、公開後のサポート範囲は大きく異なるため、契約前に確認しておくことが重要です。
最小限のサポート
サイト納品のみで、公開後のサポートは含まれないパターンです。サーバーやドメインの管理も依頼主側で行う必要があります。
費用は抑えられますが、トラブル発生時に対応できる体制が社内にない場合はリスクが生じます。
基本的な保守サポート
サーバー・ドメインの管理、SSL証明書の更新、CMSのセキュリティアップデートなど、サイトを安全に公開し続けるための最低限の作業を代行してくれるパターンです。
費用相場は月額5,000円〜20,000円程度が一般的です。テキストや画像の簡単な修正が含まれる場合もありますが、対応回数に上限が設けられていることが多いため、契約内容を確認しておく必要があります。
包括的な運用サポート
保守作業に加えて、コンテンツの更新代行、アクセス解析レポートの作成、改善提案などを含むパターンです。
月額20,000円〜50,000円以上が相場となります。Webサイトを「作って終わり」にせず、継続的に改善していきたい場合に適しています。
フルマーケティング支援
SEO対策、広告運用、コンテンツマーケティング、コンバージョン改善など、Webサイトを活用した集客・売上向上まで支援するパターンです。
費用は月額10万円〜50万円以上と幅がありますが、Web担当者を採用するよりもコストを抑えられる場合もあります。
確認しておくべきポイント
運用サポートを検討する際は、以下の点を事前に確認しておくと安心です。
- 月額費用に含まれる作業範囲(修正回数の上限など)
- 緊急時の対応体制(土日・夜間の対応可否)
- ドメイン・サーバーの所有権(自社名義か制作会社名義か)
- 契約期間と解約条件
特にドメインやサーバーの所有権については、制作会社を変更したい場合に移管できないケースもあるため、契約前に明確にしておくことが大切です。
制作会社を比較する際に確認すべきポイントは?
複数の制作会社から見積もりを取る際、単純に金額だけで比較すると、思わぬミスマッチが生じることがあります。以下のチェックポイントを押さえておくと、自社に合った制作会社を見極めやすくなります。
サービス範囲の明確化
見積もりに含まれる作業範囲を具体的に確認します。特に以下の項目は、会社によって含まれる場合と別途費用がかかる場合があります。
- 原稿・コンテンツの作成
- 写真撮影・画像素材の手配
- スマートフォン対応(レスポンシブデザイン)
- お問い合わせフォームの設置
- アクセス解析ツールの導入
- 公開後の修正対応
「安い」と思った見積もりでも、必要な作業が別途費用になっていれば、最終的な総額は変わってきます。
制作実績とポートフォリオ
自社と同じ業界、または同規模の制作実績があるかを確認します。業界知識そのものよりも、「課題に対してどのような提案をしたか」「どのような成果が出たか」を聞くことで、制作会社の提案力を判断できます。
ポートフォリオを見る際は、デザインの好みだけでなく、「使いやすそうか」「情報が整理されているか」といった実用面も確認しておくとよいでしょう。
コミュニケーションの質
見積もり依頼時の対応スピード、質問への回答の的確さ、専門用語の説明のわかりやすさなどから、プロジェクト進行時のコミュニケーション品質を予測できます。
制作期間は短くても1〜2か月、長ければ半年以上に及ぶこともあります。その間、密にやり取りを行うことになるため、担当者との相性やコミュニケーションのしやすさは重要な判断材料です。
見積書の内訳
見積書の項目が「制作一式」としか記載されていない場合は、内訳の明細を求めることをおすすめします。ディレクション費、デザイン費、コーディング費、CMS構築費など、項目ごとの費用がわかると、他社との比較がしやすくなります。
また、追加費用が発生する条件(修正回数、ページ追加など)についても、事前に確認しておくとトラブルを防げます。
公開後の体制
制作だけでなく、公開後の保守・運用をどこまで対応してくれるかを確認します。制作と保守を別々の会社に依頼すると、トラブル発生時の原因究明や対応が遅れるリスクがあります。可能であれば、制作から保守まで一貫して依頼できる会社を選ぶ方が安心です。
まとめ
Web制作会社のサービス内容は、「企画・戦略」「デザイン」「コーディング」「CMS構築」「運用サポート」の5つの領域に分類できます。会社によって得意領域や対応範囲が異なるため、自社の状況に合わせた比較が必要です。
企画・戦略支援の有無、デザインの品質(テンプレート/オリジナル)、運用サポートの範囲は、特に確認すべき重要なポイントです。見積もり金額だけで判断せず、サービス範囲の明確化、コミュニケーションの質、公開後の体制まで含めて総合的に評価することで、自社に合った制作会社を見つけやすくなります。
この記事からわかるQ&A
Web制作会社のサービスはどのように分類できますか?
大きく「企画・戦略」「デザイン」「コーディング」「CMS構築」「運用サポート」の5つの領域に分類できます。会社によってどの領域に強みを持つかが異なるため、依頼前に確認しておくことが重要です
「作るだけ」の会社と「一緒に考える」会社の違いは何ですか?
「作るだけ」の会社は依頼主が用意した仕様に沿って制作し、費用を抑えやすい反面、サイト設計の判断は依頼主に委ねられます。「一緒に考える」会社は事業課題のヒアリングから関わり、マーケティング視点での提案を行いますが、費用は高くなる傾向があります。
テンプレートとオリジナルデザイン、どちらを選ぶべきですか?
テンプレートは費用を抑えられ制作期間も短い一方、他社と似たデザインになりやすいデメリットがあります。オリジナルデザインは自社のブランドイメージを反映でき差別化が図りやすいですが、費用と時間がかかります。目的と予算に応じた選択が必要です。
公開後の運用サポートで確認すべき点は何ですか?
月額費用に含まれる作業範囲、緊急時の対応体制、ドメイン・サーバーの所有権、契約期間と解約条件などを確認しておくと安心です。特にドメインやサーバーの所有権は、制作会社を変更する際に問題になることがあります。
見積もりを比較する際、金額以外に何を確認すべきですか?
サービス範囲の明確化(原稿作成や写真撮影が含まれるか等)、制作実績とポートフォリオ、コミュニケーションの質、見積書の内訳、公開後の保守体制を確認することが重要です。安い見積もりでも必要な作業が別途費用になっている場合があります。
引用・参考資料
- ジーピーオンライン「ホームページ制作会社の選び方[保存版]失敗しないポイントを解説」(https://www.gpol.co.jp/blog/26/)
- Web幹事「ホームページ制作会社の選び方|チェック項目・注意点までプロが徹底解説【2025年最新版】」(https://web-kanji.com/posts/how-to-choose-web-production)
- LIG「Webサイトの保守運用を全て解説!【作って終わりではない】」(https://liginc.co.jp/585139)
- クーシー「Webサイトの保守管理とは?作業内容も詳しく解説!」(https://coosy.co.jp/blog/website-maintenance/)
- デパート「Webサイト・ホームページの保守運用とは?公開後の対応内容や費用相場をご紹介」(https://depart-inc.com/blog/site-maintenance-guide/)
記事を書いた人

アストライド代表 纐纈 智英
アストライド代表。「左脳と右脳のハイブリッド」を武器に、人の心の深層に迫るインタビュアー。行政職員として12年間、予算編成や徴収業務に従事した「論理的思考(左脳)」と、音楽コンテストでグランプリを受賞するなど「芸術的感性(右脳)」を併せ持つ、異色のバックグラウンド。これまでに200社以上の経営者インタビューを行った経験を活かし、経営者すら気づいていない「言葉にならない想い」を引き出して映像化する。

私たちアストライドは、経営者のインタビュー映像の制作に圧倒的な強みを持っています。
課題や要件が明確でなくても問題ございませんので、お気軽にご相談ください。
アストライドは、代表・纐纈が200社以上の経営者インタビューで培ってきたノウハウと対話力を軸に、BtoBマーケティングの視点からクライアント様それぞれのステージに合わせた各種クリエイティブをご提案・制作します。

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