Webサイトの種類と費用相場:コーポレート・LP・EC・採用サイトの違い

この記事でわかること
- 企業が持つべきWebサイトの6つの種類とそれぞれの役割
- 各サイトタイプの制作費用相場(2025年最新データ)
- 自社の目的に合ったサイトを選ぶための判断基準
- 複数サイトを運用する場合の優先順位の考え方
- サイトタイプごとの成果を出すためのポイント
「Webサイトを作りたいが、どの種類を選べばよいかわからない」という相談は少なくありません。総務省の令和6年通信利用動向調査によると、企業のホームページ開設率は93.2%に達していますが、この数字は従業員100人以上の企業が対象です。中小企業に限ると、開設率は約50%にとどまるという調査結果もあります。
Webサイトには目的に応じた複数のタイプがあり、それぞれ役割も費用も異なります。本記事では、企業が検討すべき6種類のWebサイトについて、特徴・費用相場・向いている企業を整理し、自社に最適なサイトを選ぶための判断材料を提供します。
Webサイトにはどのような種類があるのか?
企業が活用するWebサイトは、大きく6つのタイプに分類できます。
| サイトタイプ | 主な目的 | 費用相場 |
|---|---|---|
| コーポレートサイト | 企業情報の発信・信頼構築 | 30万〜300万円 |
| ランディングページ(LP) | 特定商品・サービスの訴求・CV獲得 | 10万〜60万円 |
| ECサイト | 商品のオンライン販売 | 10万〜数千万円 |
| 採用サイト | 求職者への情報発信・応募獲得 | 30万〜200万円 |
| オウンドメディア | 情報発信によるリード獲得・ブランディング | 50万〜400万円 |
| ポータルサイト | 情報集約・マッチング・広告収益 | 50万〜数千万円 |
それぞれのサイトは単独で運用する場合もあれば、複数を組み合わせて活用することもあります。まずは各タイプの特徴を理解した上で、自社に必要なサイトを見極めることが重要です。
コーポレートサイトとは何か?
コーポレートサイトは、企業の「顔」となるWebサイトです。会社概要、事業内容、沿革、アクセス情報など、企業の基本情報を掲載し、取引先・顧客・求職者といったステークホルダーに対して信頼を醸成する役割を担います。
コーポレートサイトの主な構成要素
- 会社概要(企業理念、代表メッセージ、沿革)
- 事業・サービス紹介
- 実績・事例紹介
- ニュース・お知らせ
- お問い合わせフォーム
- アクセス情報・プライバシーポリシー
費用相場はどれくらいか?
コーポレートサイトの制作費用は、規模と要件によって大きく変動します。
| 規模 | ページ数 | 費用相場 | 制作期間 |
|---|---|---|---|
| 小規模 | 5〜10ページ | 30万〜100万円 | 1〜2ヶ月 |
| 中規模 | 11〜30ページ | 100万〜300万円 | 2〜3ヶ月 |
| 大規模 | 31ページ以上 | 300万〜500万円以上 | 3〜6ヶ月 |
テンプレートを活用した場合は10万〜50万円程度で制作できるケースもありますが、オリジナルデザインで企業の独自性を表現する場合は50万円以上が目安となります。
どのような企業に向いているか?
コーポレートサイトは、すべての企業にとって基盤となるWebサイトです。特に以下のような企業にとって優先度が高くなります。
- BtoB取引が中心で、取引先からの信頼性確認に対応したい企業
- 採用活動において、企業情報を求職者に伝えたい企業
- 金融機関や行政との取引があり、企業の実在性証明が必要な企業
ランディングページ(LP)とは何か?
ランディングページ(LP)は、特定の商品・サービスに特化した1ページ完結型のWebサイトです。広告やSNSからの流入を受け、資料請求・問い合わせ・購入といった具体的なアクション(コンバージョン)を獲得することを目的とします。
LPの特徴
- 1ページで完結する構成(スクロールで情報を閲覧)
- 訪問者を特定のアクションに誘導する設計
- 広告施策と組み合わせて運用することが多い
- A/Bテストによる継続的な改善が前提
費用相場はどれくらいか?
Web幹事の調査によると、LP制作の平均発注金額は55.4万円、中央値は40.0万円となっています。
| 価格帯 | 含まれるサービス | 制作期間 |
|---|---|---|
| 10万円以下 | テンプレート使用、素材は発注者準備 | 1〜2週間 |
| 10万〜30万円 | オリジナルデザイン、構成案作成 | 2〜4週間 |
| 30万〜60万円 | 戦略設計、コンテンツ制作、デザイン一貫対応 | 1〜2ヶ月 |
| 60万円以上 | LPO(最適化)、運用改善、コンサルティング含む | 2ヶ月以上 |
全体の約75%が30万〜60万円の価格帯で発注されており、この範囲が中小企業にとって現実的な選択肢といえます。
どのような場面で活用されるか?
- 新商品・新サービスのプロモーション
- 期間限定キャンペーンの訴求
- セミナー・イベントの集客
- 資料ダウンロードによるリード獲得
- 広告出稿時の受け皿ページ
LPはコーポレートサイトとは異なり、「広告費をかけて集客し、成果を測定・改善する」という運用が前提となります。制作費だけでなく、広告費と運用改善のコストも含めた予算計画が必要です。
ECサイトとは何か?
ECサイトは、商品やサービスをオンラインで販売するためのWebサイトです。経済産業省の令和6年度電子商取引に関する市場調査によると、BtoC-EC市場規模は26.1兆円(前年比+5.1%)、BtoB-EC市場規模は514.4兆円(前年比+10.6%)に達しています。
ECサイトの構築方法による分類
ECサイトの構築方法は大きく5つに分類され、それぞれ費用・自由度・運用負荷が異なります。
| 構築方法 | 費用相場 | 特徴 |
|---|---|---|
| モール型(楽天・Amazon) | 初期30万円〜+月額・手数料 | 集客力が高い、価格競争が激しい |
| ASP型(BASE・Shopify) | 10万〜100万円 | 初期費用が低い、機能はプラットフォーム依存 |
| オープンソース型 | 100万〜500万円 | カスタマイズ性が高い、技術力が必要 |
| パッケージ型 | 500万〜数千万円 | 機能が充実、中〜大規模向け |
| フルスクラッチ | 数千万円以上 | 完全オリジナル、大規模事業者向け |
Web幹事の調査によると、ECサイト構築の平均発注金額は163.2万円、中央値は100.0万円となっています。
年商規模別の推奨構築方法
- 年商1億円未満:ASP型・オープンソース型(コスト優先)
- 年商1億〜30億円:オープンソース型・パッケージ型(拡張性重視)
- 年商30億円以上:パッケージ型・フルスクラッチ(独自性・安定性重視)
ECサイトは構築費用だけでなく、決済手数料、在庫管理、物流、カスタマーサポートといった運用面のコストも考慮する必要があります。
採用サイトとは何か?
採用サイトは、求職者に向けて企業の魅力を発信し、応募を促すためのWebサイトです。求人媒体では伝えきれない企業文化や職場の雰囲気を、写真・動画・社員インタビューなどを通じて詳しく紹介します。
採用サイトの主な構成要素
- 企業理念・ビジョン
- 代表メッセージ
- 社員インタビュー・1日の流れ
- 募集要項・選考フロー
- 福利厚生・研修制度
- オフィス紹介・職場環境
- FAQ・よくある質問
費用相場はどれくらいか?
採用サイト制作の平均発注金額は104.4万円、中央値は101.1万円です。32社を対象とした調査では、最頻価格帯は100万〜150万円(全体の36%)となっています。
| 価格帯 | 含まれる内容 | 制作期間 |
|---|---|---|
| 10万円以下 | テンプレート利用、最小限のページ | 1週間〜1ヶ月 |
| 10万〜50万円 | LP形式、基本的なコンテンツ | 1〜2ヶ月 |
| 50万〜100万円 | オリジナルデザイン、10ページ前後 | 2〜3ヶ月 |
| 100万〜200万円 | 社員インタビュー、撮影込み | 2〜3ヶ月 |
| 200万円以上 | ブランディング重視、動画・アニメーション | 3ヶ月以上 |
取材・撮影費用は制作費に含まれるケースと別途費用となるケースがあるため、見積もり時に確認が必要です。
どのような企業に効果的か?
- 求人媒体だけでは応募が集まらない企業
- 採用ミスマッチ(早期離職)を減らしたい企業
- 企業文化や職場の雰囲気を重視する求職者をターゲットにしたい企業
- 新卒採用・中途採用を積極的に行っている企業
オウンドメディアとは何か?
オウンドメディアは、企業が自社で所有・運営する情報発信型のWebサイトです。ブログ記事やコラムを通じて見込み顧客に有益な情報を提供し、認知拡大・リード獲得・ブランディングにつなげます。
オウンドメディアの特徴
- 広告ではなく「コンテンツ」で集客する
- SEO(検索エンジン最適化)を前提とした設計
- 中長期的な資産として機能する
- 専門性・信頼性を高める効果がある
費用相場はどれくらいか?
オウンドメディアの構築費用は、シンプルな構成で50万円程度、戦略設計やSEO対策を含めると100万〜400万円が目安となります。
| 構築内容 | 費用相場 | 制作期間 |
|---|---|---|
| シンプル構築(CMS+テンプレート) | 50万円前後 | 1週間〜1ヶ月 |
| オリジナルデザイン+SEO設計 | 100万〜200万円 | 1〜2ヶ月 |
| 戦略設計+コンサルティング込み | 200万〜600万円 | 2〜6ヶ月 |
構築後の運用費として、記事制作(1記事あたり2万〜20万円)、サイト保守(月額2万〜10万円)、コンサルティング(月額15万〜50万円)などが発生します。
成果を出すために必要なこと
オウンドメディアは「作って終わり」ではなく、継続的なコンテンツ投入が必要です。成果が出るまでに半年〜1年以上かかることも珍しくありません。以下の体制が整っていない場合、投資対効果を得ることは難しくなります。
- 編集体制(社内または外注)の確保
- コンテンツ制作の継続的な予算
- SEOに関する基礎知識
- 成果測定と改善のPDCAサイクル
ポータルサイトとは何か?
ポータルサイトは、特定のテーマや地域に関する情報を集約し、ユーザーの「入口(Portal)」となるWebサイトです。GoogleやYahoo!のような総合型から、SUUMOやホットペッパービューティーのような専門型まで、さまざまな形態があります。
ポータルサイトの種類
| タイプ | 概要 | 例 |
|---|---|---|
| 総合型 | 多ジャンルの情報を網羅 | Yahoo! JAPAN |
| 検索型 | 検索機能を中心に提供 | |
| 専門型 | 特定業界・テーマに特化 | SUUMO、食べログ |
| 地域型 | 特定地域の情報を集約 | 地域情報サイト |
| 口コミ型 | ユーザー投稿を中心に構成 | 価格.com |
費用相場はどれくらいか?
ポータルサイトは他のサイトタイプと比較して、構築・運用ともに高額になる傾向があります。
| 規模 | 費用相場 | 制作期間 |
|---|---|---|
| 最低限の機能 | 50万〜150万円 | 1〜3ヶ月 |
| 基本的な機能 | 150万〜250万円 | 3〜6ヶ月 |
| 複雑な機能 | 250万〜500万円 | 6ヶ月〜1年 |
| 大規模・本格構築 | 500万〜1000万円以上 | 1年以上 |
ポータルサイトの費用が高くなる理由は、会員管理、検索機能、口コミシステム、広告管理といった複雑な機能実装が必要になるためです。
ポータルサイトの収益モデル
ポータルサイトは、構築後の収益化方法も検討が必要です。一般的な収益モデルには以下があります。
- 掲載課金型(店舗・企業からの掲載料)
- 成果報酬型(問い合わせ・成約に応じた報酬)
- 広告収入型(バナー広告・記事広告)
- 会員課金型(有料会員向け機能提供)
中小企業が新規でポータルサイトを立ち上げる場合、競合調査と差別化戦略、継続的な集客施策、コンテンツ運用体制の確保が不可欠です。
自社に必要なサイトをどう判断すればよいか?
複数のサイトタイプがある中で、自社にとって何が必要かを判断するためのフローを示します。
判断の基本ステップ
1. まずコーポレートサイトの有無を確認する
企業活動の基盤となるコーポレートサイトがない場合、最優先で整備すべきです。取引先や求職者が企業情報を確認できないことは、ビジネス上の機会損失につながります。
2. 現在の課題・目的を明確にする
| 課題・目的 | 優先すべきサイト |
|---|---|
| 特定商品の販促、広告施策の受け皿が必要 | ランディングページ |
| 商品をオンラインで販売したい | ECサイト |
| 採用活動を強化したい | 採用サイト |
| 見込み顧客との接点を増やしたい | オウンドメディア |
| 業界・地域の情報プラットフォームを構築したい | ポータルサイト |
3. 予算と運用体制を考慮する
Webサイトは「作って終わり」ではありません。更新・運用・改善にかかるコストと人員を確保できるかどうかも、サイトタイプ選びの重要な判断材料となります。
複数サイトを運用する場合の優先順位
リソースが限られる中小企業の場合、以下の順序で整備を進めることが現実的です。
- コーポレートサイト(企業の基盤、信頼構築)
- 採用サイトまたはLP(目的に応じて選択)
- オウンドメディアまたはECサイト(中長期的な投資)
ポータルサイトは構築・運用ともに負荷が大きいため、Webサイト運用の経験を積んでからの検討が望ましいでしょう。
まとめ
Webサイトには目的に応じた複数のタイプがあり、それぞれ役割・費用・運用負荷が異なります。
- コーポレートサイトは企業の信頼構築の基盤として、最優先で整備すべきサイト
- LPは広告施策と組み合わせ、特定のコンバージョン獲得に特化
- ECサイトは構築方法によって費用が大きく異なり、運用コストも考慮が必要
- 採用サイトは求人媒体では伝えきれない企業の魅力を発信
- オウンドメディアは中長期的な資産だが、継続的な運用体制が前提
- ポータルサイトは構築・運用ともに高負荷で、差別化戦略が重要
自社の課題と目的を明確にした上で、予算と運用体制に見合ったサイトタイプを選ぶことが、Web活用を成功させる第一歩となります。
この記事からわかるQ&A
中小企業がまず作るべきWebサイトはどれですか?
コーポレートサイトを最優先で整備すべきです。取引先や求職者が企業情報を確認できる場所として、ビジネスの基盤となります。費用は小規模なら30万〜100万円程度で制作可能です。
ランディングページとコーポレートサイトの違いは何ですか?
に特化した1ページ完結型です。LPは広告からの流入を受け、資料請求や問い合わせといった具体的なアクション獲得を目的とします。
ECサイトの構築費用に幅があるのはなぜですか?
構築方法によって費用が大きく異なるためです。ASP型(BASE・Shopifyなど)なら10万〜100万円で始められますが、パッケージ型やフルスクラッチでは数百万〜数千万円かかります。年商規模や必要な機能に応じて選択することが重要です。
オウンドメディアで成果が出るまでどれくらいかかりますか?
一般的に半年〜1年以上の継続運用が必要です。SEOによる検索流入が安定するまでには時間がかかるため、構築費だけでなく、継続的な記事制作費用(1記事2万〜20万円程度)も予算に含める必要があります。
採用サイトの制作費用の相場はどれくらいですか?
平均発注金額は約104万円で、最頻価格帯は100万〜150万円です。社員インタビューや撮影を含む場合は100万〜200万円、テンプレート利用で最小限の構成なら10万円以下で制作できるケースもあります。
引用・参考資料
- 総務省「令和6年通信利用動向調査報告書(企業編)」(2025年5月発表)
- 経済産業省「令和6年度電子商取引に関する市場調査」(2025年8月発表)
- Web幹事「ホームページ制作の費用・相場」調査データ(2024年版)
- Web幹事「LP制作の平均相場」調査データ(2024年版)
- Web幹事「ECサイト構築の費用相場」調査データ(2024年版)
- PRONIアイミツ「採用サイト制作の費用相場」調査データ(2025年版)
- Wepage「中小企業のホームページ開設率調査」(2023年実施、2024年更新)
記事を書いた人

アストライド代表 纐纈 智英
アストライド代表。「左脳と右脳のハイブリッド」を武器に、人の心の深層に迫るインタビュアー。行政職員として12年間、予算編成や徴収業務に従事した「論理的思考(左脳)」と、音楽コンテストでグランプリを受賞するなど「芸術的感性(右脳)」を併せ持つ、異色のバックグラウンド。これまでに200社以上の経営者インタビューを行った経験を活かし、経営者すら気づいていない「言葉にならない想い」を引き出して映像化する。

私たちアストライドは、経営者のインタビュー映像の制作に圧倒的な強みを持っています。
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