#05 「斬新さ」の呪縛から解放される——タイポグラフィの巨匠が教えてくれた過去の活かし方

今日のテーマは「新しさだけがデザインではない——府川充男氏から学んだ『過去から引用する力』と『一次資料に当たる』という2つの教え」です
「斬新さ」や「新しさ」だけがデザインではない——。文字・組版・印刷史研究の大家、府川充男氏から学んだ2つの教えを紹介。過去にあったものから引用するだけでもかっこいいデザインになること、そして「一次資料に当たる」ことの重要性。コピーのコピーは劣化する。だからこそ、原点に遡ることで本質を捉えたものづくりができる。
このエピソードで話していること
- 番組開始から1ヶ月、4回を振り返っての所感
- 今回から3回シリーズ「存在意義と理念の紡ぎ方—師匠からの教え」がスタート
- 府川充男氏との出会い——東京での印刷・フォント関係イベントを通じて
- 「日本語の文字と組版を考える会」と聚珍録(全3巻3000ページ超)の存在
- 教え①:過去にあったものから引用するだけでもかっこいいデザインになる
- 「タイポグラフィ」の「フィ」の組み方——明治・大正時代の広告に出典がある
- 教え②:一次資料に当たる——孫引きを戒める教え
- A1明朝の系譜:写植版→石井明朝オールド→築地活版5号明朝体へ遡る
- コピーのコピーは劣化する——原点に遡ることの大切さ
- 「新しいことをしなければ」という呪縛からの解放

こんな方におすすめ
- デザインは「斬新さ」や「新しさ」が大事だと思い込んでいる
- 流行っているデザインを参考にしているが、なぜかしっくりこない
- 自社の歴史や伝統をどう活かせばいいかわからない
- デザイナーに「○○風で」と依頼しているが、出来上がりに違和感がある
- 存在意義や理念を言葉にしたいが、何を軸にすればいいか迷っている
この記事からわかるQ&A
「過去から引用する」と「古臭い」の違いは何ですか?
違いは「一次資料に当たっているかどうか」にある。流行っているものを安易に真似する(孫引き)と劣化したコピーになるが、原点に遡って引用すれば本質を捉えた美しいデザインになる。府川充男氏のデザインはすべて過去に出典があり、それを現代に用いることでかっこいいものを作っている。
一次資料に当たるとは、具体的にどういうことですか?
今流行っているものを参考にするのではなく、その流行の「原点」まで遡ること。例えばA1明朝が好きなら、現代の似たフォントではなく、A1明朝の写植版→石井明朝オールド→築地活版5号明朝体と遡ることで、美しさのコアにたどり着ける。
なぜコピーのコピーは劣化するのですか?
流行っているものも、よくできていれば必ず原点があり、それをアレンジして作られている。そこからさらにアレンジすると、真似した側がとても劣化したものになってしまう。だからこそ、できるだけ源流に遡ることが大切。
府川充男氏とはどのような方ですか?
文字・組版・印刷史研究の大家。もともと雑誌編集者だったが、既製のフォントに飽き足らず活字書体の探究から印刷史の研究に入った。聚珍録(全3巻・3000ページ超)という印刷の文化史や近代の文字を網羅した研究の集大成を出版している。
この教えは経営にどう活かせますか?
「新しいことをしなければ」という思い込みや呪縛から解放される。過去を振り返った自分自身にも戦える武器がある、という示唆になる。また、型を知った上でそれを活かすという姿勢は、自社の存在意義や理念を紡ぎ出すヒントにもなる。
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番組情報
デザイン審美眼──社長の第六感をカタチにするデザインの話
タイポグラフィを探求し続けるデザイナー・的場仁利が、デザインの世界で積み上げられてきた「判断の原理」を経営者の言葉に翻訳し、社長の「第六感」を確かな判断軸に変えていくビジネス番組。AIがあらゆる選択肢を出力する時代に、「これは自社に合っているか」を見定める力——それが「デザイン審美眼」。毎週木曜配信。
メインMC

的場仁利
Mat N. Studio代表
https://japan-designers.jp/profile/1453/
タイポグラフィーの論客として、多数のデザイン書に携わる。高校でデザインを学び、大学で技術経営を専攻。営業職として年間1億円超の案件を担当した経験も持つ。現在は本・冊子・パッケージのデザイン、タイポグラフィ執筆を手がける傍ら、浮世絵・春画をモチーフにしたアートプロジェクト「艶絵グレース」のクリエイティブディレクターを務める。中部デザイン協会75年誌のブックデザイン・編集に携わるなど、デザインと経営の両面に精通。公益社団法人日本グラフィックデザイン協会会員、アドビ コミュニティエキスパート。
サブMC

纐纈智英
アストライド-Astride- 代表
https://www.ast-ride.com
「左脳と右脳のハイブリッド」を武器に、人の心の深層に迫るインタビュアー。行政職員として12年間、予算編成や徴収業務に従事した「論理的思考(左脳)」と、音楽コンテストでグランプリを受賞するなど「芸術的感性(右脳)」を併せ持つ、異色のバックグラウンド。これまでに200社以上の経営者インタビューを行った経験を活かし、経営者すら気づいていない「言葉にならない想い」を引き出して映像化する。
番組への感想、MCへのメッセージは以下までお寄せください。
制作
アストライド-Astride-(https://www.ast-ride.com)
サウンドロゴ(クレジットコール):松島史奈
カバーデザイン
的場仁利(Mat N.Studio)
※ この番組は「THE VIOCE PLATFORM」から配信されています。企業の番組参加については こちら
記事を書いた人

アストライド代表 纐纈 智英
アストライド代表。「左脳と右脳のハイブリッド」を武器に、人の心の深層に迫るインタビュアー。行政職員として12年間、予算編成や徴収業務に従事した「論理的思考(左脳)」と、音楽コンテストでグランプリを受賞するなど「芸術的感性(右脳)」を併せ持つ、異色のバックグラウンド。これまでに200社以上の経営者インタビューを行った経験を活かし、経営者すら気づいていない「言葉にならない想い」を引き出して映像化する。

私たちアストライドは、経営者のインタビュー映像の制作に圧倒的な強みを持っています。
課題や要件が明確でなくても問題ございませんので、お気軽にご相談ください。
アストライドは、代表・纐纈が200社以上の経営者インタビューで培ってきたノウハウと対話力を軸に、BtoBマーケティングの視点からクライアント様それぞれのステージに合わせた各種クリエイティブをご提案・制作します。

私たちアストライドは、経営者のインタビュー映像の制作に圧倒的な強みを持っています。課題や要件が明確でなくても問題ございませんので、お気軽にご相談ください。
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Astride(アストライド)
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