#11 ブランディングとはキャッチコピーとロゴを作ることではない ── 理念を「翻訳」するという本来の機能

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今日のテーマは「ブランディングとはキャッチコピーとロゴを作ることではない」です。

ブランディングはマーケティングの中の一部であり、その真の機能は理念を適切に翻訳・表現することだと的場さんは語ります。30年前のCI(コーポレートアイデンティティ)ブームの頃から「ロゴを変えることが本質ではない」という批判はありました。理念なくロゴだけ作るのは「住人のいない建物に看板をつける」ようなもの。理念→スローガン→ロゴが一本の柱で繋がり、お客様の頭の中に「居場所」を作ること──それがブランディングの本来の機能です。


このエピソードで話していること

  • ブランディングはマーケティングの中の一部であり、それだけが取り上げられるのはおかしい
  • ブランディングの真の機能は「理念を適切に翻訳・表現すること」
  • 交換のルートをより円滑に、深く、早く通すための潤滑油でありガードレール
  • 翻訳した理念を同じ形で繰り返し届けると、お客様の頭の中に「居場所」ができる
  • 30年前のCI(コーポレートアイデンティティ)の時代から本質は変わっていない
  • CIではなくVI(ビジュアルアイデンティティ)だという議論もあったが、問題はそこではない
  • ブランディングから入ると狭義のデザインの発想になりがち
  • 理念なくロゴだけ作るのは「住人のいない建物に立派な看板をつける」ようなもの
  • 理念→スローガン→ロゴが一本の柱で繋がっている状態こそ強い
  • ブランドが整うと「このブランドだから選ぶ」という状態になり、商品への愛着がブランドへの愛着に変わる
  • 社長がロゴを判断するポイント:理念を正しく反映できているか、自分たちにしかできない表現か

こんな方におすすめ

  • ブランディングとは何かを正しく理解したい経営者
  • ロゴやキャッチコピーを作ったが、それだけで終わっていると感じている方
  • 理念とロゴ・スローガンの一貫性をどう作ればいいか悩んでいる
  • 「このブランドだから選ばれる」という状態を目指したい
  • デザイナーから上がってきたロゴ案をどう判断すればいいかわからない

この記事からわかるQ&A

ブランディングとは何ですか?キャッチコピーやロゴを作ることとは違うのですか?

的場さんによると、ブランディングはマーケティングの中の一部であり、キャッチコピーやロゴを作ることそのものではありません。ブランディングの真の機能は、企業の理念や存在意義を適切に「翻訳」して表現すること。そしてその翻訳を一貫した形で繰り返し届けることで、お客様の頭の中に「居場所」を作ることです。ロゴを作ることは手段の一つですが、それがブランディングの全体ではありません。

ブランディングとマーケティングの関係はどうなっていますか?

マーケティングが上位概念(戦略)であり、ブランディングはその中の一部です。マーケティング戦略を具体的な戦術に落とし込む流れを「交換のルート」と的場さんは表現しており、ブランディングはそのルートをより円滑に、深く、早く通すための潤滑油やガードレールの役割を果たします。ブランディングを出発点にするのではなく、マーケティング(理念・存在意義)が先にあるべきだと語られています。

理念がまだ固まっていない段階でロゴを作っても問題ありませんか?

的場さんはそれを完全には否定していません。事業を始める際にロゴが必要な場面はあります。ただし、理念なくロゴだけ作るのは「住人のいない建物に立派な看板をつける」ようなものだと指摘しています。まずはロゴを作っておき、理念や存在意義のステートメントがまとまった段階でリニューアルするという段階的なアプローチが現実的だと話しています。

社長としてロゴのデザイン案をどう判断すればいいですか?

判断基準は2つあります。1つ目は「自分たちの理念を正しく翻訳・反映できているか」という観点。好き嫌いやかっこいい・かっこ悪いという感覚も大事ですが、それとは別に理念との整合性を見ることが重要です。2つ目は「自分たちにしかできない表現になっているか」。自社のバックグラウンドを反映したものであれば、意図的に差別化しなくても自然と差別化されると的場さんは語っています。

ブランドが「整っている」とはどういう状態ですか?

理念→スローガン→ロゴが一本の柱で繋がり、お客様が「このブランドだから選ぶ」という状態がブランドの整った状態です。商品への興味・関心から始まったとしても、ブランドがしっかりしていれば、やがてブランドそのものへの愛着に変わります。そのブランドが出す新しい商品も「このブランドだから好き」という形で伝播していく──これが最高のブランディングがなされている状態だと的場さんは話しています。

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番組情報

デザイン審美眼──社長の第六感をカタチにするデザインの話

タイポグラフィを探求し続けるデザイナー・的場仁利が、デザインの世界で積み上げられてきた「判断の原理」を経営者の言葉に翻訳し、社長の「第六感」を確かな判断軸に変えていくビジネス番組。AIがあらゆる選択肢を出力する時代に、「これは自社に合っているか」を見定める力——それが「デザイン審美眼」。毎週木曜配信。

メインMC

的場仁利
Mat N. Studio代表
https://japan-designers.jp/profile/1453/

タイポグラフィーの論客として、多数のデザイン書に携わる。高校でデザインを学び、大学で技術経営を専攻。営業職として年間1億円超の案件を担当した経験も持つ。現在は本・冊子・パッケージのデザイン、タイポグラフィ執筆を手がける傍ら、浮世絵・春画をモチーフにしたアートプロジェクト「艶絵グレース」のクリエイティブディレクターを務める。中部デザイン協会75年誌のブックデザイン・編集に携わるなど、デザインと経営の両面に精通。公益社団法人日本グラフィックデザイン協会会員、アドビ コミュニティエキスパート。

サブMC

纐纈智英
アストライド-Astride- 代表
https://www.ast-ride.com⁠

「左脳と右脳のハイブリッド」を武器に、人の心の深層に迫るインタビュアー。行政職員として12年間、予算編成や徴収業務に従事した「論理的思考(左脳)」と、音楽コンテストでグランプリを受賞するなど「芸術的感性(右脳)」を併せ持つ、異色のバックグラウンド。これまでに200社以上の経営者インタビューを行った経験を活かし、経営者すら気づいていない「言葉にならない想い」を引き出して映像化する。

番組への感想、MCへのメッセージは以下までお寄せください。

matnuovo@gmail.com

制作

アストライド-Astride-(⁠https://www.ast-ride.com⁠

サウンドロゴ(クレジットコール):松島史奈

カバーデザイン

的場仁利(Mat N.Studio)

※ この番組は「THE VIOCE PLATFORM」から配信されています。企業の番組参加については こちら

記事を書いた人

アストライド代表 纐纈 智英

アストライド代表。「左脳と右脳のハイブリッド」を武器に、人の心の深層に迫るインタビュアー。行政職員として12年間、予算編成や徴収業務に従事した「論理的思考(左脳)」と、音楽コンテストでグランプリを受賞するなど「芸術的感性(右脳)」を併せ持つ、異色のバックグラウンド。これまでに200社以上の経営者インタビューを行った経験を活かし、経営者すら気づいていない「言葉にならない想い」を引き出して映像化する。

私たちアストライドは、経営者のインタビュー映像の制作に圧倒的な強みを持っています。
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