#14 戦わずして勝つ地図を持て ── デザインとポジショニングの本質的な関係

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今日のテーマは「ポジショニング」です。

お金と時間をかけてデザインしても消耗戦になってしまうのは、競合と同じ土俵に立っているから。市場の中で自社だけが提供できる価値を見つけ、そこに旗を立てることがポジショニングの本質です。的場さんが4つのポイントからポジショニングの重要性を解説し、自身のタイポグラフィという専門領域に絞り込んだ経験も語ります。


このエピソードで話していること

  • ポジショニングとは「戦わずして勝つための地図」であるということ
  • お金と時間をかけてデザインしても消耗戦になってしまう理由
  • 競合と同じ土俵に立つと価格競争に巻き込まれる構造
  • 市場で競合がいない、自社だけが提供できる価値を特定する作業としてのポジショニング
  • 制作会社という見られ方がもたらす消耗戦の実体験
  • パートナーとして一体になれているかが、ポジショニングの成否を示すサイン
  • 自社・競合・顧客の3点から導き出す独自のポジション
  • ポジションが決まっていないままデザインする危険性
  • 中小企業がまず確認すべきは「自社の理念との合致」
  • 理念を判断軸にすれば仕事を爽やかにお断りできるメリット
  • 絞り込む勇気がデザインを研ぎ澄ませ、企業の存在を尖らせる
  • ターゲットを絞ることでブランド価値が高まる理由
  • ポジショニングは社長の判断基準になる──好き嫌いではなく立ち位置で問う
  • 的場さんがタイポグラフィに専門性を絞り込んだ背景と強み

こんな方におすすめ

  • 競合との価格競争や消耗戦から抜け出したいと感じている経営者の方
  • デザインやブランディングに投資しているのに効果を実感できない方
  • 自社の強みや独自性をどう打ち出せばよいか悩んでいる方
  • 事業の方向性や受注の判断基準を明確にしたい方
  • 「何をやらないか」を決める勇気を持ちたい方

この記事からわかるQ&A

ポジショニングを「戦わずして勝つための地図」と表現していましたが、具体的にどういう意味ですか?

的場さんは、市場の中で競合がいない、もしくは自社だけが提供できる価値がどこにあるかを特定し、そこに自社の旗を立てることがポジショニングだと語っています。お金と時間をかけてデザインの力で良く見せても、競合と同じ土俵にいる限り消耗戦になる。空いている場所を見つけて力強く旗を立てることで、戦わずに独自の存在感を示せるという考え方です。

消耗戦に入ってしまっているかどうか、どうやって気づけばいいですか?

的場さんは「パートナーとして一体になれているかどうか」がサインだと指摘しています。協力会社や取引先と一体感を持って仕事ができている状態はポジショニングがうまくいっている証拠。逆に、替えがきく業者の一つとして扱われていると感じたら、それはポジショニングができていない状態だと語っています。

自社・競合・顧客の3つの条件のうち、中小企業が最初に確認すべきなのはどれですか?

的場さんは「自社の理念と合致するかどうか」を最初に確認すべきだと話しています。トヨタやNTTのような大企業であれば顧客ニーズや競合の隙間から探していけますが、中小企業はできることが限られるため、まず自社の理念を定めてそこからポジションを探すことが大事。理念に合わない仕事は長続きしないという纐纈の実感とも一致しています。

「絞り込むとお客が減るのでは?」という不安にはどう向き合えばいいですか?

的場さんは、ターゲットを絞ることでブランドや企業の存在価値が高まり、その層にはより深く刺さると説明しています。「これこそがあなたのためのブランドだ」と感じてもらえる唯一無二の存在になること、それがポジショニングの力。自分自身もグラフィックデザインという広い領域からタイポグラフィに絞り込むことで、独自の強みを築いてきた経験を語っています。

デザインの良し悪しを判断するとき、社長は何を基準にすべきですか?

的場さんは、かっこいいかどうかや自分の好き嫌いだけで判断しないでほしいと話しています。自社のポジショニングや理念に基づいて「このデザインは自社の独自の立ち位置をお客様に正しく伝えているか」を問うこと。それが審美眼の一番の土台になると語っており、社長の感覚的な好みではなく、戦略的な判断基準を持つことの重要性を強調しています。

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番組情報

デザイン審美眼──社長の第六感をカタチにするデザインの話

タイポグラフィを探求し続けるデザイナー・的場仁利が、デザインの世界で積み上げられてきた「判断の原理」を経営者の言葉に翻訳し、社長の「第六感」を確かな判断軸に変えていくビジネス番組。AIがあらゆる選択肢を出力する時代に、「これは自社に合っているか」を見定める力——それが「デザイン審美眼」。毎週木曜配信。

メインMC

的場仁利
Mat N. Studio代表
https://japan-designers.jp/profile/1453/

タイポグラフィーの論客として、多数のデザイン書に携わる。高校でデザインを学び、大学で技術経営を専攻。営業職として年間1億円超の案件を担当した経験も持つ。現在は本・冊子・パッケージのデザイン、タイポグラフィ執筆を手がける傍ら、浮世絵・春画をモチーフにしたアートプロジェクト「艶絵グレース」のクリエイティブディレクターを務める。中部デザイン協会75年誌のブックデザイン・編集に携わるなど、デザインと経営の両面に精通。公益社団法人日本グラフィックデザイン協会会員、アドビ コミュニティエキスパート。

サブMC

纐纈智英
アストライド-Astride- 代表
https://www.ast-ride.com⁠

「左脳と右脳のハイブリッド」を武器に、人の心の深層に迫るインタビュアー。行政職員として12年間、予算編成や徴収業務に従事した「論理的思考(左脳)」と、音楽コンテストでグランプリを受賞するなど「芸術的感性(右脳)」を併せ持つ、異色のバックグラウンド。これまでに200社以上の経営者インタビューを行った経験を活かし、経営者すら気づいていない「言葉にならない想い」を引き出して映像化する。

番組への感想、MCへのメッセージは以下までお寄せください。

matnuovo@gmail.com

制作

アストライド-Astride-(⁠https://www.ast-ride.com⁠

サウンドロゴ(クレジットコール):松島史奈

カバーデザイン

的場仁利(Mat N.Studio)

※ この番組は「THE VIOCE PLATFORM」から配信されています。企業の番組参加については こちら

記事を書いた人

アストライド代表 纐纈 智英

アストライド代表。「左脳と右脳のハイブリッド」を武器に、人の心の深層に迫るインタビュアー。行政職員として12年間、予算編成や徴収業務に従事した「論理的思考(左脳)」と、音楽コンテストでグランプリを受賞するなど「芸術的感性(右脳)」を併せ持つ、異色のバックグラウンド。これまでに200社以上の経営者インタビューを行った経験を活かし、経営者すら気づいていない「言葉にならない想い」を引き出して映像化する。

私たちアストライドは、経営者のインタビュー映像の制作に圧倒的な強みを持っています。
課題や要件が明確でなくても問題ございませんので、お気軽にご相談ください。