このエピソードで話していること
- 前回の「色・素材・文字」の話を受けて、今回は色を深掘り
- 色は遠くからでも認識でき、感情を最も早く強く動かす手段
- 暖色(赤・オレンジ)と寒色(青)の感覚的な違い──自販機の温冷ボタンが好例
- 進出色と後退色:暖色は近くに、寒色は遠くに見える
- 膨張色と収縮色:白は大きく、黒は小さく見える(服のシルエット効果)
- 重さ・柔らかさ・派手さも色から伝わる──パステルカラーが柔らかく感じる理由
- 色からの連想:赤=情熱・危険、緑=安心・自然、青=冷淡・消極など
- 色の連想は文化や国によって違う(結婚式のイメージカラーが日本と海外で異なる)
- フェラーリにピンクの車体色がない理由──色そのものがブランドの一部
- トヨタクラウンのピンクは年齢層を若返らせる戦略的な選択だった
- ムーン&スペンサーの色彩調和論:基本は無彩色、ポイントで一色が美しい
- 日本の街並みは色が溢れすぎている──規制のあるヨーロッパの街並みとの違い
- コーポレートカラーは企業ブランドそのもの──気軽には選べない重要な決定
- 色の選択もポジショニングの一部──引き算の勇気が問われる
こんな方におすすめ
- コーポレートカラーの選び方や見直しを検討している経営者
- 自社のWebサイト・パンフレットの配色に迷っている方
- デザインで「色が多すぎてまとまらない」と感じている方
- 海外展開を視野に色の文化差を知っておきたい方
- ブランドの第一印象を強くしたいと考えている方
この記事からわかるQ&A
なぜデザインで「色」が最初に重要なのですか?
的場さんは「色は遠くからでも認識でき、感情を一番早く強く伝える手段」だと語っています。前回紹介された「色・素材・文字」の優先順位でも、最初に目に入るのが色。黒い車が近づいてくるとき、私たちはまず色で認識します。つまり、素材や形よりも先に相手に届くのが色であり、ブランドや企業の第一印象を決定づける最重要要素になるということです。
暖色と寒色にはどんな心理的効果があるのですか?
赤・オレンジなどの暖色は「近くに見える進出色」で、温かさや情熱を感じさせます。青などの寒色は「遠くに見える後退色」で、冷たさや消極的な印象を与えます。自販機の温かい飲み物のボタンが赤、冷たい飲み物のボタンが青なのは、これを直感的に使った好例だと的場さんは語っています。さらに白は膨張色、黒は収縮色、パステルカラーは柔らかさなど、色は大きさや重さ・質感まで心理的に伝えています。
コーポレートカラーを決めるときに気をつけることは何ですか?
的場さんは「コーポレートカラーはブランドそのもの」と強調しています。フェラーリはピンクへの全塗装を訴訟対象にするほど、ブランドと色を一体視しています。また、電気の会社である中部電力が赤を、火を扱う東邦ガスが青を使うように、一般的な連想とは逆の選択が戦略的に意味を持つ場合もあります。色の連想は文化や国によっても異なるため、海外展開を視野に入れる企業は特に慎重に選ぶべき項目です。
色をたくさん使うのと一色にまとめるの、どちらが良いのですか?
的場さんはムーン&スペンサーの色彩調和論を引用し、「バランスの取れた無彩色の配色は、有彩色に劣らない美しさを示す」と紹介。基本は無彩色でまとめ、ブランドを象徴する色はポイントで一色だけ使うのが望ましいとのこと。色を増やすほどまとまりが失われ、「どこを見るか」が分かりにくくなります。「引き算の勇気」が問われる部分であり、これもポジショニングの一部だと語られています。
日本と海外では色の捉え方がそんなに違うのですか?
的場さんは具体例として「結婚式のイメージカラー」を挙げます。日本では白やサムシングブルー、シャンパンゴールドが主流ですが、アメリカなどでは紫が選ばれることが多い。また、女の子向けの色も日本はピンク、アメリカは水色というように文化差があります。日本の街並みが「色が溢れすぎている」のも、ヨーロッパのような景観規制がないことが一因。海外展開やグローバルブランディングでは、色の文化的連想を理解することが不可欠です。
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番組情報
デザイン審美眼──社長の第六感をカタチにするデザインの話
タイポグラフィを探求し続けるデザイナー・的場仁利が、デザインの世界で積み上げられてきた「判断の原理」を経営者の言葉に翻訳し、社長の「第六感」を確かな判断軸に変えていくビジネス番組。AIがあらゆる選択肢を出力する時代に、「これは自社に合っているか」を見定める力——それが「デザイン審美眼」。毎週木曜配信。
メインMC

的場仁利
Mat N. Studio代表
https://japan-designers.jp/profile/1453/
タイポグラフィーの論客として、多数のデザイン書に携わる。高校でデザインを学び、大学で技術経営を専攻。営業職として年間1億円超の案件を担当した経験も持つ。現在は本・冊子・パッケージのデザイン、タイポグラフィ執筆を手がける傍ら、浮世絵・春画をモチーフにしたアートプロジェクト「艶絵グレース」のクリエイティブディレクターを務める。中部デザイン協会75年誌のブックデザイン・編集に携わるなど、デザインと経営の両面に精通。公益社団法人日本グラフィックデザイン協会会員、アドビ コミュニティエキスパート。
サブMC

纐纈智英
アストライド-Astride- 代表
https://www.ast-ride.com
「左脳と右脳のハイブリッド」を武器に、人の心の深層に迫るインタビュアー。行政職員として12年間、予算編成や徴収業務に従事した「論理的思考(左脳)」と、音楽コンテストでグランプリを受賞するなど「芸術的感性(右脳)」を併せ持つ、異色のバックグラウンド。これまでに200社以上の経営者インタビューを行った経験を活かし、経営者すら気づいていない「言葉にならない想い」を引き出して映像化する。
番組への感想、MCへのメッセージは以下までお寄せください。
制作
アストライド-Astride-(https://www.ast-ride.com)
サウンドロゴ(クレジットコール):松島史奈
カバーデザイン
的場仁利(Mat N.Studio)
※ この番組は「THE VIOCE PLATFORM」から配信されています。企業の番組参加については こちら
記事を書いた人

アストライド代表 纐纈 智英
アストライド代表。「左脳と右脳のハイブリッド」を武器に、人の心の深層に迫るインタビュアー。行政職員として12年間、予算編成や徴収業務に従事した「論理的思考(左脳)」と、音楽コンテストでグランプリを受賞するなど「芸術的感性(右脳)」を併せ持つ、異色のバックグラウンド。これまでに200社以上の経営者インタビューを行った経験を活かし、経営者すら気づいていない「言葉にならない想い」を引き出して映像化する。

私たちアストライドは、経営者のインタビュー映像の制作に圧倒的な強みを持っています。
課題や要件が明確でなくても問題ございませんので、お気軽にご相談ください。
アストライドは、代表・纐纈が200社以上の経営者インタビューで培ってきたノウハウと対話力を軸に、BtoBマーケティングの視点からクライアント様それぞれのステージに合わせた各種クリエイティブをご提案・制作します。

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