Webサイト制作の打ち合わせで、専門用語の意味が曖昧なまま確認や承認を進めていませんか?企業担当者は、用語の意味と、その言葉が指す資料・作業・数値をセットで確かめ、依頼内容を具体化します。
この記事では、Webサイト制作で使う基本用語と、打ち合わせの場面に応じた使い分けについて取り上げます。混同しやすい言葉の違い、古い定義への注意点、社内と制作会社で確認を分担する方法もお伝えします。
この記事でわかること
- 基本用語の意味とセットで確かめる対象・範囲・担当者
- 設計・更新・集客の打ち合わせで使う用語の選び方
- 設計資料とアクセス解析で混同しやすい用語の違い
- 用語を確認資料や打ち合わせの記録に使う手順
- 古い指標の定義と曖昧な説明を見分ける確認方法
- 社内の確認と制作会社の説明を分ける判断基準
基本用語は意味と確認対象をセットで理解
企業担当者は、専門用語が出てきたときに、意味、対象、担当者をセットで確かめます。同じ言葉でも見積もりの作業範囲や確認資料が異なる場合があるため、担当者は説明を聞いたあとに制作会社に具体的な対象を示してもらい、合意内容を記録します。
意味に加えて、何を確認するかを整理
たとえば「CMSを導入する」と聞いた場合は、コンテンツ管理システムという意味に加えて、自社で編集できるページや項目を確かめます。お知らせの投稿と会社情報の変更では、担当者が行う作業も異なるため、管理画面の例を見せてもらってください。
WordPress.orgの公式用語集は、CMSをWebサイトの内容の維持・管理を助けるソフトウェアと説明しています(発表年月の記載なし、2026年10月確認)。担当者は名称と編集範囲を分けて確認し、操作方法の説明を受けます。
公開の土台に関する基本用語
ドメインは、インターネット上で使う名前です。DNSは、その名前とIPアドレスなどを対応させる仕組みを指します。WordPress.orgの公式用語集でも両者を区別しているので、企業担当者は管理窓口と設定担当者を別々に確かめます。
サーバーは、Webサイトのデータや処理を提供するコンピュータや仕組みを指します。ドメインとサーバーを同じ会社に依頼している場合も、担当者は契約書や管理画面を使い、それぞれの契約・管理の対象を照合して確かめます。
HTTPSは、暗号化した通信でWebページなどをやり取りする方式です。MDN Web Docsは、通常TLSという通信保護の仕組みを使うと説明しています(2026年5月更新)。「SSL証明書」という名称で説明を受けた場合も、担当者は通信方式と証明書を区別して確認します。
用語集を使う際は、説明を一言で言い換えたあと、「今回の依頼では何が含まれるか」を追記します。定義を知っていても、契約対象や作業範囲までは確定しません。自社の依頼内容と対応させることで、打ち合わせの確認に使えます。
打ち合わせの目的に合わせた用語の選び方
企業担当者は、その打ち合わせで決める内容に合わせて用語を確認し、確認事項を絞ります。ページ構成を話す場面では設計資料、更新方法を話す場面では編集範囲、成果を話す場面では指標の定義を、担当者が優先して確かめます。
ページ構成や見た目を確認する場面
ワイヤーフレームは、ページ内の構成や要素の位置を確認する設計資料です。Adobeは、構造、内容、機能を説明する資料として紹介しています(2018年1月)。担当者は色の好みを先に決めず、掲載内容と操作の順序を確認します。
デザインカンプは、色、写真、書体などを含めた見た目の案です。ファーストビューは、ページを開いたときにスクロールせず見える範囲を指します。画面の大きさによって範囲が変わるため、確認する端末や画面幅も合わせます。
ヘッダーとフッターは、ページの上部と下部に設ける部分です。グローバルナビゲーションは、サイト内で共通して使う主要なメニューを指します。担当者は、訪問者が探す会社情報や問い合わせ先へ移動できるかを確かめます。
スマートフォン対応や更新方法を確認する場面
レスポンシブデザインは、画面サイズに応じてレイアウトを調整する手法です。モバイルファーストは、スマートフォンなどの小さな画面から設計を考える方針を指します。担当者は、対応する画面と設計時の優先順位を分けて確かめます。
CMSの話では、更新する内容、担当者、確認者を先に挙げます。会社情報を更新する場合と、記事を継続的に投稿する場合では、操作や承認の条件が異なるため、制作会社には予定する作業を具体的に説明します。
検索からの訪問や問い合わせを確認する場面
SEOは、検索エンジン最適化の略です。Googleは、検索エンジンが内容を理解し、利用者が検索結果から訪問先を判断できるようにする取り組みと説明しています(2025年12月更新)。順位だけで説明を終えず、対象ページと作業内容を確かめます。
SEMは、検索エンジンを使うマーケティングを表す言葉です。担当者は説明者に、SEOと検索結果に表示するリスティング広告のどちらを含めるかを聞き、施策を一覧にまとめます。担当者はその一覧を使って依頼範囲を比較し、名称だけでは判断しません。
CVは、問い合わせや資料請求など、企業が成果として設定する行動です。CTAは、その行動を促すボタンやリンクなどを指します。KPIは目標への進み具合を測る指標なので、担当者は成果と、その手前の行動を分けてまとめます。
混同しやすい用語の比較と確認例
似た用語は、確認する対象の違いで整理します。設計資料なら構成・見た目・動作、アクセス解析なら閲覧回数・ユーザー・訪問のまとまりを区別し、担当者は同じ資料やレポートを見ながら意味を合わせます。
設計資料と画面の用語の違い
以下は想定の例です。企業担当者が「問い合わせボタンを見やすくしたい」と依頼するとき、色や大きさの変更と、問い合わせまでの手順の変更を分けて説明します。制作会社には、どの資料で何を確認するか示してもらいます。
| 用語 | 主に指す対象 | 打ち合わせでの確認例 |
|---|
| ワイヤーフレーム | ページの構成や要素の位置 | 掲載内容とボタンの位置を、この資料で確認するか |
| デザインカンプ | 色・写真・書体を含む見た目の案 | 実際の写真と文章を使った案か |
| UI | 画面上の表示や操作部分 | ボタン、メニュー、入力欄を操作しやすいか |
| UX | 利用者が目的を達成するまでの体験 | 情報を探して問い合わせるまでに迷う箇所がないか |
| サイトマップ | ページ構成図、または検索エンジン向けファイル | 今回の説明は構成図とファイルのどちらか |
この例では、担当者がUIの確認としてボタンの文字や操作を見て、UXの確認としてサービス内容を読んで問い合わせを完了するまでを試します。画面の見た目を確認しただけでは、担当者は送信後の案内などを確かめられません。その場合は、担当者が送信後の案内などを別に確認します。
Googleは、検索エンジン向けのサイトマップを、重要なURLを含むファイルと説明しています(2025年12月更新)。制作会社が示した資料がページ構成図なら、検索エンジン向けファイルの話と分けて記録します。
閲覧・訪問・成果の指標の違い
Googleアナリティクスは、サイト内の利用状況を分析するツールです。Googleの公式ヘルプは、重要な行動をキーイベントとして記録する方法を説明しています(発表年月の記載なし、2026年10月確認)。企業担当者は、成果に数える行動を先に指定します。
| 用語 | 確認する内容 | 数値を見る前の確認事項 |
|---|
| PV | ページが閲覧された回数 | 対象ページと集計期間 |
| UU | 重複を除いて数えるユーザーの指標 | 使用ツールと正式な指標名 |
| セッション | 一連の操作をまとめた単位 | 区切り方と計測設定 |
| CV | 企業が成果と定めた行動 | 問い合わせ、資料請求などの対象 |
| CVR | 成果に至った割合 | 成果の定義と分母 |
| KPI | 目標への進み具合を測る指標 | 目標、対象期間、集計担当者 |
UUという呼び方だけでは、レポートで使う指標を特定できません。Googleは、合計ユーザー数やアクティブユーザー数などを区別しています(発表年月の記載なし、2026年10月確認)。担当者は正式な名称まで記録します。
Googleサーチコンソールは、Google検索での表示やクリックなどを確認するツールです。Googleは公式案内で、検索語句、表示回数、クリック、掲載順位を確認対象に挙げています(発表年月の記載なし、2026年10月確認)。担当者は、これらの数値をサイト内の行動と分けて扱います。
用語を打ち合わせと確認資料に使う手順
担当者は、資料に出てきた用語を、決めたい事項、確認対象、合意内容の順で整理します。意味を調べたあとに実際の画面や資料と照合し、会議後に担当者と確認条件を残すことで、次の打ち合わせにも使えます。
打ち合わせ前に、用語と確認事項を抽出
社内担当者は、見積書や提案書から判断に関わる用語を拾い、承認する範囲が変わる言葉を優先して調べます。すべての言葉を先に調べる方法は前提にしません。担当者は、CMS、デザインカンプ、実装などの意味を、対象の確認と合わせて整理します。
| 記録する項目 | 記入例 |
|---|
| 用語 | CMS |
| 自社の希望 | 担当者がお知らせを投稿 |
| 制作会社に聞く内容 | 編集できる項目と画像の登録方法 |
| 確認資料 | 管理画面の例、操作説明 |
| 合意として残す内容 | 編集範囲、担当者、確認方法 |
経営者や承認者は、依頼する範囲の確認を担当し、用語の説明を細かく直す役割を優先しません。更新担当者は予定する操作を挙げ、社内の窓口担当者が質問をまとめます。社内担当者はこの分担によって、制作会社への確認の重複を減らせます。
打ち合わせ中に、作業と資料を照合
コーディングは、HTML、CSS、JavaScriptなどを記述する作業を指します。HTMLはページの構造、CSSは見た目、JavaScriptは処理や動作に関わる言語です。WordPress.orgの公式用語集でも役割を説明しています(発表年月の記載なし、2026年10月確認)。
実装は、設計した内容を動く形にする作業です。担当者は「コーディングと実装が含まれる」という説明を受けたら、対象ページと機能を一覧で確かめます。言葉が重なる部分については、担当者が制作会社に説明を求め、どちらの項目に含むかを確認します。
確認時は、用語の説明と同時に対象の資料を開きます。ワイヤーフレームなら構成、デザインカンプなら見た目、動作確認なら実際の操作を見ます。資料と異なる範囲まで承認することを避け、未確認の項目は記録に残してください。
確認後に、環境と合意内容を記録
テスト環境やステージング環境は、公開前の確認などに使う環境です。本番環境は、実際の訪問者が利用する公開用の環境を指します。担当者は二つの環境の違いを聞き、確認した画面や機能を記録に書き入れます。
テスト環境でフォームを操作する場合は、担当者が送信先や外部への通知を事前に確かめます。本番と同じ動作を前提にせず、担当者は制作会社に違いを示してもらい、問題があった操作と修正後の結果を対応させます。
会議後は、担当者が用語、対象、担当者、未確定事項を同じ記録にまとめ、何を見て合意したかを添えます。「確認済み」という一言では記録を終えません。次回は担当者が未確定事項から確認し、説明と作業範囲に違いがあれば記録を更新します。
古い定義と曖昧な説明の見分け方
担当者は、ツールの数値や技術用語について、名称と定義の両方を確かめます。以前と同じ言葉でも意味が変わる場合があるため、古い説明に気づいたら、担当者は現在の公式資料と使用中の設定を照合し、記録を修正します。
GA4の直帰率を、閲覧ページ数だけで判断しない
Googleアナリティクス4(GA4)は、現在のGoogleアナリティクスの計測・分析の仕組みです。Googleの公式ヘルプでは、直帰率をエンゲージメントが発生しなかったセッションの割合と説明しています(発表年月の記載なし、2026年10月確認)。
同ヘルプは、10秒以上の継続、キーイベントの発生、ページや画面の閲覧が2回以上という条件を挙げています。いずれかに該当するセッションを区別するため、「1ページで離れた」という説明だけでは直帰率を判断できません。
直帰率が高いという報告を受けたら、担当者は対象ページと計測条件を確かめ、その結果をもとに内容を変更するか決めます。指標の定義が古い場合は、担当者が現在の定義に合わせて説明資料と定点観測の記録を修正します。
CVRとユーザー数の集計条件を合わせる
CVRはコンバージョン率、つまり成果に至った割合です。ユーザーを分母にする場合とセッションを分母にする場合では、同じ成果でも数値が変わります。担当者は、報告書に計算の対象と分母を明記してもらいます。
担当者は、ユーザー数を実際の人数と同じ数として扱いません。Googleの公式ヘルプでは複数のユーザー指標を区別しているので、前月や別の報告書と比較する際は、担当者が正式な指標名を合わせます。名称が違う場合は、担当者が同条件で再集計します。
「対応済み」の対象を具体化
「SEO対応済み」という説明には、対象ページと実施内容を添えてもらいます。Googleは、掲載順位がトップになる秘訣や、インデックスへの確実な登録方法はないと説明しています(2025年12月更新)。対応という言葉を成果保証として受け取りません。
プラグインは、CMSに機能を追加する拡張プログラムです。WordPress.orgは、プラグインによる機能拡張を説明しています(発表年月の記載なし、2026年10月確認)。担当者は個数だけで判断せず、追加する機能と確認方法を制作会社に聞きます。
担当者は、「スマートフォン対応」「更新可能」「バックアップ対応」の確認範囲も具体化し、画面、編集項目、保存対象を聞いて説明と希望の違いを特定します。曖昧な表現が残る場合は、担当者が対象を一覧にして合意内容を補います。
社内で確認する範囲と制作会社に説明を求める範囲
社内担当者は、掲載する情報、更新したい内容、成果に数える行動を整理し、制作会社に実現方法と技術用語の説明を求めます。用語を使う担当者が具体的な対象を示し、企業側の担当者が希望と一致するかを確認します。
社内は希望と承認条件を言葉にする
企業担当者は、「CMSがほしい」という名称から入る前に、誰が何を更新するかをまとめます。文章の変更、画像やページの追加など、社員が希望する更新内容に合わせて担当者が確認項目を整理し、承認者はその範囲を見て判断します。
営業やマーケティングの担当者は、CVとKPIに使う行動を示し、問い合わせ送信と資料請求を同じ成果にまとめる場合は、その理由と集計方法も記録します。制作会社が用語を説明しても、企業側の担当者が自社の成果の定義を決めます。
制作会社には方法と対応範囲の説明を求める
FTPは、サーバーとの間でファイルを転送する方法の一つです。WordPress.orgの公式用語集でもファイル転送の仕組みとして説明しています(発表年月の記載なし、2026年10月確認)。担当者はFTPの使用を前提にせず、今回の公開方法を確認します。
WordPressは、内容の編集や機能拡張に使うソフトウェアです。WordPress.orgは、利用・変更・配布の自由を認めるライセンスを説明しています(発表年月の記載なし、2026年10月確認)。制作や運用の作業範囲は、ソフトウェアの利用条件と分けて確かめます。
バックアップは、復旧に備えてデータを複製・保存する作業です。WordPress.orgの公式資料は、WordPressの復旧にはデータベースとファイルの両方を扱うと説明しています(2023年3月公開)。担当者は保存対象と復元を担当する人を確認します。
依頼前に、用語と見積もり項目を対応
社内に操作を担当できる人がいる場合は、その担当者が編集方法の説明を受けて更新します。技術設定を社内で扱わない場合は、企業担当者が制作会社に作業対象と管理方法を示してもらいます。担当者は、専門用語を知っているという理由だけで、作業を担当できるとは判断しません。
見積もりでは、各用語に対象ページ、機能、確認資料、操作説明を対応させます。認識の違いがあれば、契約前に説明を追記してもらってください。費用を比べる際も、同じ名称の項目に同じ作業が含まれるかを確かめます。
まとめ
次の打ち合わせに向けて、担当者は手元の提案書や見積書から承認に関わる用語を抜き出し、その横に対象の資料、含まれる作業、確認担当者を書き入れます。説明を受けても対象を特定できない項目は、担当者が質問として記録します。
担当者は、会議の目的に合わせて確認の優先順位を変えます。構成を決めるなら設計資料、更新を決めるなら編集範囲、成果を確認するなら指標の定義を先に扱い、公開済みのサイトを改修する場合は以前の説明と現在の設定の違いも記録します。
担当者は、社内と制作会社が同じ対象を見て合意できた言葉を用語メモに反映し、未確定の範囲も記録に残します。その記録をもとに、担当者は次回の確認事項を具体的にまとめます。
この記事からわかるQ&A
打ち合わせ前に、すべての用語を覚えたほうがよいですか?
担当者は、その会議で判断する用語から確認し、見積もりを承認するなら作業範囲、更新方法を決めるなら操作と編集対象を優先して打ち合わせを進めます。用語集の順番どおりに覚えることは前提にしません。社内で技術設定を担当する場合は、担当者が操作に関わる説明まで確認し、説明を聞く範囲と実際に作業する範囲を分けて準備する内容を絞ります。
制作会社によって用語の呼び方が違う場合はどう確認しますか?
担当者は、名称と一緒に資料や作業の具体例を示してもらい、説明者がどの対象を指しているかを確かめます。「実装」と「コーディング」のように範囲が重なる言葉では、担当者が対象機能と確認方法を一覧にして照合します。サイトマップは、ページ構成図や検索エンジン向けファイルを指す言葉です。担当者はどちらを指すか確認し、会議の記録に対象も添えます。
WordPressが無料なら、サイト制作も無料ですか?
企業担当者は、WordPressのソフトウェアの利用条件と、制作会社へ依頼する作業の料金を分けて考えます。WordPress.orgはライセンス料なしで利用できることを説明していますが、設計や設定などの委託作業まで無料とは説明していません。見積もりでは、担当者が制作、原稿や写真の準備、更新支援などの依頼範囲を確かめ、「無料」が何を指すかを確認して比較条件をそろえます。
UUが増えたら、実際の訪問人数が増えたと判断できますか?
担当者は、UUという呼び方だけでは判断を確定できません。Googleアナリティクスには合計ユーザー数とアクティブユーザー数などがあるため、担当者は報告書の正式な指標名を確かめます。比較する期間に設定や指標の変更があれば、担当者は同じ条件で数値を見直し、問い合わせなどの行動も確認して、ユーザー数の増減と成果の変化を分けて報告します。
CVとGA4のキーイベントは同じ言葉として使えますか?
Googleは、キーイベントを成果にとって重要な行動を測るイベントと説明しています。企業担当者は、自社が成果と定めたCVをGA4でキーイベントとして計測する場合、両者を対応させて説明できます。問い合わせボタンのクリックと送信完了は、それぞれ異なる行動です。企業担当者は、どの行動を成果に数えるかを決め、設定したイベントと一致するか制作会社に確かめます。
引用・参考資料