#10 マーケティングとは売るための策ではない ── ドラッカーが示した「販売を不要にする」思考法

今日のテーマは「マーケティングとは売るための策ではない」です。
世の中で「マーケティング」と呼ばれているものの多くは、実は販売促進か営業であるとデザイナー兼元営業マンの的場さんは指摘します。ドラッカーが示した「マーケティングの究極の目的は販売を不要にすること」を起点に、テスラの事例を交えながらマーケティングの本質を解説。企業の存在意義と理念こそがマーケティングの土台であり、広義のデザインとマーケティングは経営の最上流で溶け合っているという視点をお伝えします。
このエピソードで話していること
- 世の中で言われている「マーケティング」の多くは販売促進か営業である
- マーケティングとは「売る」のではなく「選ばれる状態を作る」こと
- ドラッカー「マーケティングの究極の目的は販売を不要にすること」の意味
- テスラの事例——営業マンなし、ウェブのみで売れている会社
- 営業マンがいないと成立しない施策はマーケティングではない
- マーケターと営業が対立するぐらいの緊張感がある企業は最強
- 経営者のマーケティング理解が営業寄りに偏るとマーケターが下流に貶められる
- マーケティングの土台は企業の存在意義と理念である
- 中身のない箱にきれいにラッピングしてもマーケティングではない
- 狭義のデザインだけでは価値の交換ルートは作れない
- 広義のデザインとマーケティングは経営の最上流で溶け合っている
こんな方におすすめ
- マーケティングと営業・販売促進の違いを明確にしたい経営者
- マーケティング施策が営業サポートの域を出ないと感じている方
- デザインとマーケティングの関係を経営視点で理解したい
- 自社の存在意義や理念をマーケティングの土台にしたい
- デザイン経営に興味がある経営者やマーケティング担当者
この記事からわかるQ&A
マーケティングと販売促進・営業の違いは何ですか?
的場さんによると、販売促進や営業は「営業マンがいないと成立しない」実行フェーズの活動です。一方マーケティングは、営業マンがいなくても選ばれる状態を作ること。ドラッカーの「マーケティングの究極の目的は販売を不要にすること」がその本質を表しています。テスラのように営業マンなしでウェブだけで売れている企業がマーケティングだけの会社の実例です。
なぜ世の中のマーケティングは販売促進になりがちなのですか?
的場さんは、経営者のマーケティングに対する理解が営業寄りに偏っていることが一因だと指摘しています。マーケターが「営業マンがいなくても売れる仕組みを作る」と提案しても、経営者側がその概念を理解できなければ、結果的にマーケターは営業支援の役割に落とし込まれてしまいます。マーケターを下流に貶めているのが経営者の考え方だとしたら、それを変えていくことが重要だと話しています。
マーケティングの土台になるものは何ですか?
企業の存在意義と理念です。「私たちは何者で、なんでこの社会に存在しているのか」という核がないと、何を作っても軽いもの・飾りになってしまうと的場さんは話しています。中身のない箱にきれいにラッピングしてNEWバッジを付けても、それはマーケティングにはなりません。理念に基づいた製品と模倣品は見れば違いがわかると語られています。
デザインとマーケティングはどう接続しますか?
的場さんは、広義のデザイン(理念を形にすること)とマーケティングは経営の最上流で溶け合っていると説明しています。第8回で話した狭義のデザインと広義のデザインの区別がここで重要になります。見た目を整える狭義のデザインだけでは価値の交換ルートは作れませんが、理念を形にする広義のデザインまで視座を高めると、おのずとマーケティングと一体化してくるということです。
デザイン経営とマーケティングはどう関係していますか?
理念や存在意義を形にできていない企業は、良い製品を作っていてもまがいものとして見られてしまう可能性があると的場さんは指摘しています。経済産業省や特許庁が「デザイン経営」を推進している理由もここにあると考えられます。デザインの深さ(広義から狭義まで)を知ることで、マーケティングにデザインの視点を入れ込むことができるようになり、経営の最上流で両者が融合するのがデザイン経営の姿です。
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番組情報
デザイン審美眼──社長の第六感をカタチにするデザインの話
タイポグラフィを探求し続けるデザイナー・的場仁利が、デザインの世界で積み上げられてきた「判断の原理」を経営者の言葉に翻訳し、社長の「第六感」を確かな判断軸に変えていくビジネス番組。AIがあらゆる選択肢を出力する時代に、「これは自社に合っているか」を見定める力——それが「デザイン審美眼」。毎週木曜配信。
メインMC

的場仁利
Mat N. Studio代表
https://japan-designers.jp/profile/1453/
タイポグラフィーの論客として、多数のデザイン書に携わる。高校でデザインを学び、大学で技術経営を専攻。営業職として年間1億円超の案件を担当した経験も持つ。現在は本・冊子・パッケージのデザイン、タイポグラフィ執筆を手がける傍ら、浮世絵・春画をモチーフにしたアートプロジェクト「艶絵グレース」のクリエイティブディレクターを務める。中部デザイン協会75年誌のブックデザイン・編集に携わるなど、デザインと経営の両面に精通。公益社団法人日本グラフィックデザイン協会会員、アドビ コミュニティエキスパート。
サブMC

纐纈智英
アストライド-Astride- 代表
https://www.ast-ride.com
「左脳と右脳のハイブリッド」を武器に、人の心の深層に迫るインタビュアー。行政職員として12年間、予算編成や徴収業務に従事した「論理的思考(左脳)」と、音楽コンテストでグランプリを受賞するなど「芸術的感性(右脳)」を併せ持つ、異色のバックグラウンド。これまでに200社以上の経営者インタビューを行った経験を活かし、経営者すら気づいていない「言葉にならない想い」を引き出して映像化する。
番組への感想、MCへのメッセージは以下までお寄せください。
制作
アストライド-Astride-(https://www.ast-ride.com)
サウンドロゴ(クレジットコール):松島史奈
カバーデザイン
的場仁利(Mat N.Studio)
※ この番組は「THE VIOCE PLATFORM」から配信されています。企業の番組参加については こちら
記事を書いた人

アストライド代表 纐纈 智英
アストライド代表。「左脳と右脳のハイブリッド」を武器に、人の心の深層に迫るインタビュアー。行政職員として12年間、予算編成や徴収業務に従事した「論理的思考(左脳)」と、音楽コンテストでグランプリを受賞するなど「芸術的感性(右脳)」を併せ持つ、異色のバックグラウンド。これまでに200社以上の経営者インタビューを行った経験を活かし、経営者すら気づいていない「言葉にならない想い」を引き出して映像化する。

私たちアストライドは、経営者のインタビュー映像の制作に圧倒的な強みを持っています。
課題や要件が明確でなくても問題ございませんので、お気軽にご相談ください。
アストライドは、代表・纐纈が200社以上の経営者インタビューで培ってきたノウハウと対話力を軸に、BtoBマーケティングの視点からクライアント様それぞれのステージに合わせた各種クリエイティブをご提案・制作します。

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