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一度の対談で、初対面の距離が変わる理由

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この記事でわかること

  • 名刺交換の30秒と対談の2時間の違い
  • 対談の席で起きている役割の入れ替わり
  • 距離が変わるまでにかかる時間
  • 対談のあとに起きること
  • ポッドキャストのゲスト回への応用

私は2018年から2023年までの5年間、毎週、経営者インタビューの映像を制作してきました。訪問した会社は250社を超え、直接お話をうかがった経営者は200名を超えています。

その5年のあいだに私が確かめてきたのは、一度の対談を挟むと初対面だった相手との距離が変わるということです。名刺交換の30秒では変わらなかったものが、1時間から2時間の対談を経ると変わります。

この記事では、その対談の席のなかで何が起きているのかという点について書いていきます。あわせて、この経験がポッドキャストのゲスト回にどうつながっているのかもお伝えします。


名刺交換の30秒と対談の2時間

私ははじめに、性質の違う3つの場面を並べてお示しします。

場面時間誰が主役か相手が話す量
名刺交換30秒ほどこちらほとんどなし
商談1時間ほどこちら3割ほど
対談1時間から2時間相手8割以上

3つの場面で違ってくるのは、誰が主役の側に置かれているかという点です。名刺交換と商談の場面では、こちらの側が自社の説明をすることになります。対談の場面のほうでは、相手の方が自社の話をされる側に立たれます。

対談の1時間から2時間のうち、私が話しているのは10分から20分ほどにすぎません。残りの時間、私は聞き手として黙って座っています。

対談の席で起きている役割の入れ替わり

営業の場面でお会いする場合、こちらが説明する側に、相手の方が聞く側に置かれます。対談の席では、この2つの役割がそのまま入れ替わります。

相手の方は、自分の会社のことと自分の考えを最後まで遮られずに話すことになります。経営者の方にとって、この形はそう多くは訪れない経験にあたるようにお見受けします。商談や会合の席であれば、話し手は途中で相手の説明を聞く側へ移ります。

私が2018年から5年間続けてきた対談では、この入れ替わりが起きる形を取ってきました。私は取材する側に立ちますので、こちらの事業の説明はしないようにしています。

距離が変わるまでにかかる時間

距離が変わる場面は、たいてい対談の中盤あたりにやってくるものです。

最初の10分から20分のあいだは、相手のよそゆきの言葉が続きます。30分を過ぎたあたりから、その方の言葉はその人自身のものへ変わります。この変わり目を過ぎたところから、対談の場に流れる空気そのものが変わってきます。

言葉が変わる場面については、対談で相手の言葉が変わるのは30分を過ぎてからで詳しく記載しています。

私はこの変わり目のことを、相手が私という人間を測り終えた合図だと受け止めています。測り終えた相手の方は、そこから先は用意していた説明を離れて話されます。

対談のあとに起きること

対談を終えたあと、私と相手の方との関係は初対面のときとは違う場所へ移っています。

ひとつは、連絡が取りやすくなることです。日程のご相談でも別の話題でも、初対面の相手へ送るときの前置きが要らなくなります。

もうひとつは、紹介にあたります。「あの人にも話を聞いてみたらどうですか」と、次の経営者をご紹介いただく場面がありました。私が5年間で250社を超える会社をたずねられたのは、この紹介がつながっていったためです。

紹介がつながる仕組みについては、紹介が連鎖する構造で詳しく記載しています。

なぜ距離が変わるのか

なぜ距離が変わるのかという点について、私は数字で説明できる根拠を持っていません。ここから先の話は、私の見立てとしてお読みいただければと思います。

自分の話を1時間から2時間のあいだ遮られずに聞かれる経験は、そう多くありません。経営者の方は日々の中で、決めることと説明することを繰り返しておられます。聞かれる側に座る時間は、その日々の中に含まれていません。

その時間を作った相手として、こちらが記憶されるのだと考えています。私自身が特別なことをしたわけでもありません。私は質問を用意し、順番を組み、そのうえで話をうかがっていただけです。

相手の言葉を形にして返す

対談のあと、私は1時間から2時間の素材を10分から15分の映像にして、相手へお渡ししてきました。この受け取りの場面も、距離に関わってくるところだと考えています。

映像の中に入っているのは、相手が話した言葉そのものです。そこに私が書いた説明は入っていません。映像をご覧になった経営者の方から、「自分でも気づいていなかった」というお言葉をいただいた場面がありました。

自分の考えを他人の手で形にして返される経験も、日常の中にはそう多くはありません。私はこの受け取りが、対談そのものと同じくらい関係を近づけていると受け止めています。

商談との違い

対談と商談は、同じ1時間を使ったとしても、その後に残るものが違います。

商談では、こちらが提案する側に立ち、相手の方が判断する側に立ちます。話が合わなかった場合、そのやりとりはそこで終わります。1時間を使ったとしても、関係が残らない場面も出てきます。

対談の席では、こちらから提案するものを持ち込みません。ですから相手の方は、こちらの話を断るための理由を探す必要もありません。この差が、初対面の場面での入りやすさにつながっています。

ただし私は、対談を営業の手段として組み立てないよう気をつけています。売り込みを目的にした対談であれば、相手の方は30分を過ぎるより前に気づかれます。

ポッドキャストのゲスト回への応用

アストライドのポッドキャスト制作では、番組にゲストをお招きする回を組んでいただけます。ここまで書いてきたことは、そのまま御社の番組でも起きます。

御社が招く側に立ち、ゲストの方が主役の側に置かれます。1エピソードあたりの収録は30分程度ですので、映像のときほど長い時間にはなりません。それでも、ゲストの方が自社の話を続けて話される時間はそこに生まれます。

週1回配信で年48本の番組であれば、御社は1年のあいだに48回の対談を持てます。そのうち12回をゲスト回にした場合、御社は1年で12社の経営者と、1時間ずつ向き合う計算になります。

招く側に何が起きるかは、招くことは、営業の裏返しで詳しく記載しています。

気をつけていただきたいこと

この形には、いくつか注意点もあります。

対談のあとで、すぐに自社の提案へ移らないでください。相手の方は、その対談の時間を提案の前置きだったと受け取られます。せっかく変わった距離は、そこで元の場所へ戻ってしまいます。

私は対談のあと、しばらく間を置くようにしてきました。次にお会いする場面が来たとき、相手の方はすでにこちらを知っている人として応じてくださいます。

まとめ

一度の対談を挟んだ場合、初対面だった相手の方との距離は変わってきます。名刺交換の30秒では変わらなかったものが、1時間から2時間の対談を経ると変わります。

対談の席では、話す側と聞く側の役割が入れ替わります。相手の方が自社の話を8割以上され、私のほうは10分から20分ほどしか話しません。

距離が変わる場面は、対談の中盤に来ます。最初の10分から20分はよそゆきの言葉が続き、30分を過ぎたあたりから相手の言葉がその人自身のものへ変わります。

対談のあとは相手との連絡が取りやすくなり、次の経営者をご紹介いただく場面も生まれます。私が5年間で250社を超える会社をたずねられたのも、この紹介がつながったためです。

もし社外の方をお招きする企画をお持ちであれば、その席でこちらの事業の説明を1度もしない形を一度試してみてください。終わったあとの空気が変わってきます。

この記事からわかるQ&A

対談をすると本当に関係が変わりますか

私の経験では、関係は変わります。名刺交換の30秒や、こちらが説明する側に立つ商談とは、相手の方が話す量が違います。1時間から2時間の対談のうち、相手の方が話されるのは8割以上で、私が話すのは10分から20分ほどです。

どれくらいの時間が必要ですか

私は1回あたり1時間から2時間をいただいてきました。最初の10分から20分はよそゆきの言葉が続き、30分を過ぎたあたりから相手の言葉がその人自身のものへ変わります。この変わり目を過ぎたところから、場の空気が変わってきます。

対談のあとに営業をしてよいですか

対談のあとすぐに提案へ移ることは、おすすめしていません。相手の方は、その対談の時間が提案のための前置きだったと受け取られます。私は対談のあとにしばらく間を置き、次にお会いする場面が来るまで待ってきました。

ポッドキャストでも同じことが起きますか

御社の番組でも、同じことが起きます。御社が招く側に立ち、ゲストの方が主役に置かれるという形は変わりません。1エピソードあたりの収録は30分程度ですので、映像のときほど長い時間にはなりません。年48本の番組でそのうち12回をゲスト回にした場合、御社は1年で12社の経営者と向き合う計算になります。

なぜ距離が変わるのですか

数字で説明できる根拠のほうを、私は持っていません。ただ、自分の話を1時間から2時間のあいだ遮られずに聞かれる経験は、そう多くありません。相手の方は、その時間を作ってくれた相手としてこちらを記憶されるのだと考えています。対談のあとに10分から15分の映像をお渡ししてきたことも、そこに関わっていると受け止めています。

出典

  • 纐纈智英「CBN営業戦略」講演台本 v17(2026年6月18日/伝七ステーションでの2018年から2023年まで5年間・毎週の経営者インタビュー制作、訪問250社以上・経営者200名超、1〜2時間の対談を10〜15分へ編集、一度の対談で初対面の距離が変わり紹介が連鎖すること、言葉が変わる30分過ぎの場面)
  • アストライド「ポッドキャスト制作・運用代行 月15万円〜|収録は月1回|三重・全国対応」番組尺15分・配信頻度別の年間本数(2026年8月時点) https://ast-ride.com/service/service-podcast/
  • アストライド「経営者インタビュー」インタビュー実績200社以上(2026年8月時点) https://ast-ride.com/service/service-interview/
  • アストライド「ポッドキャスト番組制作のご提案」2026年6月26日版・全18ページ p3(取材先の選定から質問設計までの一気通貫、経営者本人すら気づいていなかった想いを言葉に変えてきたこと)/p15(提供内容8項目)
  • 纐纈智英(アストライド代表)への確認記録「ポッドキャスト契約条件の確定事項」2026年8月9日版・確定3件(1エピソードあたりの収録時間30分程度ほか)

記事を書いた人

アストライド代表 纐纈 智英

アストライド代表。「左脳と右脳のハイブリッド」を武器に、人の心の深層に迫るインタビュアー。行政職員として12年間、予算編成や徴収業務に従事した「論理的思考(左脳)」と、音楽コンテストでグランプリを受賞するなど「芸術的感性(右脳)」を併せ持つ、異色のバックグラウンド。これまでに200社以上の経営者インタビューを行った経験を活かし、経営者すら気づいていない「言葉にならない想い」を引き出して映像化する。

私たちアストライドは、経営者のインタビュー映像の制作に圧倒的な強みを持っています。
課題や要件が明確でなくても問題ございませんので、お気軽にご相談ください。