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招くことは、営業の裏返し

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この記事でわかること

  • 売り込みと取材依頼で変わる相手の受け取り方
  • 断る理由がどこにあるか
  • 招く側が引き受けるもの
  • 招かれた相手がお持ち帰りになるもの
  • 取材を装った営業をしない理由

私は2018年から2023年までの5年間、毎週、経営者インタビューの映像を制作してきました。訪問した会社は250社を超え、直接お話をうかがった経営者は200名を超えています。

その5年のあいだ、私が相手の会社へお送りしていたのは取材のご依頼でした。同じ相手へ同じ日に送る文面であっても、売り込みの連絡と取材のご依頼では、相手が受け取る構造が変わります。

この記事では、その2つの違いがどこから生まれてくるのかという点について書いていきます。あわせて、招く側が引き受けるものと、招かれた相手がお持ち帰りになるものもお伝えします。


売り込みと取材依頼で変わる受け取り方

私ははじめに、性質の違う2つの連絡を並べてお示しします。

項目売り込みの連絡取材のご依頼
主役に置かれる側こちら相手の方
相手が使う時間判断の時間話す時間
相手が探すもの断る理由話せる題材
断ったあとに残るものほとんどなしほとんどなし
受けたあとに残るもの検討中の案件自社の話が入った1本

2つの連絡で大きく違ってくるのは、相手の方が何を探す側に立つかという点になります。売り込みの連絡を受け取った相手の方は、そのお話を断るための理由のほうを探されます。取材のご依頼を受け取った相手のほうは、番組の中で話せる題材のほうを探しはじめます。

断る理由がどこにあるか

売り込みのお話を断るときの理由を、相手の方はいくつでも用意しておけます。相手から挙がるのは、予算がない、時期が合わない、決裁が通らないといった3つの言葉です。この3つの言葉は、私自身が受ける側に立ったときにも使ってきたものにあたります。

取材のご依頼を断る場合、その理由の形は変わってきます。相手から挙がるのは、話せる題材がない、時間が取れないという2つの言葉です。

この差が、初対面の場面での入りやすさへとつながっています。ただし、私たちの取材のご依頼を常に受けていただけるわけでもありません。ご多忙な方からは、私たちは時間を理由としたお断りを頂戴することになります。

招く側が引き受けるもの

招くという形には、招く側にかかる負担がついてきます。

私が5年間で引き受けてきた負担は3つあります。ひとつ目は、対談の前に相手の会社を調べておく時間になります。ふたつ目は、1時間から2時間にわたる対談そのものに使う時間です。3つ目は、その対談の素材を10分から15分ほどの映像へ編集する時間にあたります。

売り込みの連絡であれば、この3つの負担は発生しません。招くという形は、こちらの側が先に自分の時間を差し出す形にあたります。

私はこの負担のことを、相手の方の時間をいただくための引き換えだと受け止めています。

招かれた相手がお持ち帰りになるもの

対談を終えたあと、相手の方の手元には形として残るものが置かれます。

私が制作していた経営者インタビューでは、10分から15分の映像を相手へお渡ししてきました。相手の方はその映像を、自社のホームページでも採用の場面でも自由にお使いになれます。

ポッドキャストのゲスト回であれば、相手の方の手元にはその音源が残ります。その音源は、Spotify、Apple Podcasts、Amazon Music、KOEGURAの4媒体に掲載されます。ですから相手の方の側には、1回のご出演で4件の掲載がたまる計算になります。

概要欄のほうには、私たちがその回で扱った固有名詞を入れています。入れる語は、会社名、地名、業界の用語、ゲストの肩書きという4種類です。この4種類の語が入っていると、その語で検索した人がその回にたどり着けます。

なぜ営業の裏返しなのか

売り込みの席では、こちらの側が自社の話をして、相手の方のほうが聞く側に立たれます。取材の席では、相手の方のほうが自社の話をされ、こちらが聞く側に立ちます。

この2つの席は、話す側と聞く側がそのまま入れ替わっただけの形にも見えます。ただし、そこから先に残るものは大きく違ってきます。

売り込みの席で後に残るのは、こちらの提案が相手の記憶に置かれた状態です。取材で残るのは、相手の話をこちらが聞いた時間と、その方の手元にある1本になります。

対談の席で起きていることについては、一度の対談で、初対面の距離が変わる理由で詳しく記載しています。

取材を装った営業をしない理由

取材を営業の入口として使うという形自体は、成り立ちます。私たちも、ポッドキャストを取材の入口としてお使いいただくことをお勧めしています。

ただし私たちは、取材の席から売り込みへ切り替えるという形を取っていません。その理由は2つあります。

ひとつ目は、相手の方がその切り替えに気づかれるためです。対談で言葉が変わるのは30分を過ぎたあたりですが、売り込みの気配はその手前で伝わります。気づかれた時点から先で、相手の方の言葉が変わることはありません。

ふたつ目は、そこで紹介が止まってしまうためです。紹介という行為には、紹介する側の責任がついてきます。売り込みを持ち込んだ相手を、次の経営者へつなごうとされる方はいらっしゃいません。

紹介がつながる仕組みについては、紹介が連鎖する構造で詳しく記載しています。

ポッドキャストのゲスト回で招く

アストライドのポッドキャスト制作では、御社の番組にゲストをお招きする回を組んでいただけます。

週1回配信で年48本の番組であれば、御社はそのうち12回をゲスト回に充てられます。48本÷12回=4本に1本という割合で、御社は社外の方をお招きすることになります。

1エピソードあたりの収録は30分程度で、私たちはそこから15分の番組を作ります。映像で1時間から2時間をいただいていたころと比べた場合、相手の方の負担はかなり軽くなります。

ご依頼の文面で書いていること

取材のご依頼をお送りするとき、私は次の3つのことを書くようにしています。

ひとつ目は、なぜその方にうかがいたいのかという理由です。私は会社の沿革や直近の取り組みを読んだうえで、どこに関心を持ったのかを具体的に書きます。

ふたつ目は、当日いただく時間についてです。ポッドキャストであれば、私は収録30分程度、収録日全体では3〜4時間とお伝えしています。

3つ目は、公開の形についてです。お伝えするのは、番組名、配信先の4媒体、そして公開の時期という3つの項目になります。ここを先にお伝えしておくと、相手の方は収録の前に社内で確認を取っておけます。

まとめ

売り込みの連絡を受け取った相手の方は、そのお話を断るための理由のほうを探されます。取材のご依頼を受け取った相手のほうは、番組の中で話せる題材のほうを探しはじめます。この差が、初対面の場面での入りやすさにつながっています。

招くという形には、招く側の負担がついてきます。私が5年間で引き受けてきた負担は3つあります。中身は、事前に相手の会社を調べる時間、1時間から2時間の対談の時間、そして10分から15分へ編集する時間になります。

招かれた相手の手元には、形として残るものがあります。ポッドキャストのゲスト回であれば、相手には1回のご出演で4媒体ぶんの掲載がたまります。

取材の席で売り込みへ切り替えるという形を、私たちは取っていません。理由は、相手の方がそこに気づかれるためと、そこで紹介の連鎖が止まってしまうためです。

もし社外の方をお招きする企画をお持ちであれば、ご依頼の文面になぜその方にうかがいたいのかを具体的に書いてみてください。相手の方から返ってくる返信の内容が変わってきます。

この記事からわかるQ&A

取材依頼と営業のメールは何が違いますか

相手の方が何を探す側に立たれるかが違います。売り込みの連絡を受け取った相手は断る理由を探され、取材のご依頼を受け取った相手は話せる題材を探されます。断る理由の形も違っており、売り込みであれば予算や時期や決裁、取材であれば題材と時間になります。

招く側の負担はどれくらいですか

私が5年間で引き受けてきた負担は3つあります。中身は、事前に相手の会社を調べる時間、1時間から2時間の対談の時間、そしてその素材を10分から15分へ編集する時間の3つになります。ポッドキャストであれば収録は30分程度で、私たちはそこから15分の番組を作ります。

招かれた相手には何をお渡しできますか

ポッドキャストのゲスト回であれば、相手の方の手元にはその音源が残ります。その音源は、Spotify、Apple Podcasts、Amazon Music、KOEGURAの4媒体に掲載されます。相手の方には、1回のご出演で4件の掲載がたまる計算です。概要欄には、会社名、地名、業界の用語、ゲストの肩書きという4種類の固有名詞を入れます。

取材の席で自社の提案をしてよいですか

私たちは、その形を取っていません。理由は2つあります。ひとつは相手の方が気づかれるためで、対談で言葉が変わる30分より手前で売り込みの気配は伝わります。もうひとつは紹介が止まるためです。紹介には紹介する側の責任がついてきますので、売り込みを持ち込んだ相手を次の経営者へつなぐ方はいらっしゃいません。

依頼の文面には何を書けばよいですか

私は3つのことを書いています。書くのは、なぜその方にうかがいたいのか、当日いただく時間、そして公開の形の3つです。ポッドキャストであれば、私は収録30分程度、収録日全体で3〜4時間とお伝えしています。番組名と配信先の4媒体、公開の時期を先にお伝えしておくと、相手の方は社内で確認を取れます。

出典

  • 纐纈智英「CBN営業戦略」講演台本 v17(2026年6月18日/伝七ステーションでの2018年から2023年まで5年間・毎週の経営者インタビュー制作、訪問250社以上・経営者200名超、1〜2時間の対談を10〜15分へ編集、一度の対談で初対面の距離が変わり紹介が連鎖すること、言葉が変わる30分過ぎの場面)
  • アストライド「ポッドキャストで新規開拓に取り組む|取材依頼から商談までの設計」CBN伴走支援の運用条件(2026年8月時点) https://ast-ride.com/service/service-podcast/networking/
  • アストライド「ポッドキャスト制作・運用代行 月15万円〜|収録は月1回|三重・全国対応」番組尺15分・配信先4媒体・配信頻度別の年間本数・収録日3〜4時間(2026年8月時点) https://ast-ride.com/service/service-podcast/
  • アストライド「経営者インタビュー」インタビュー実績200社以上(2026年8月時点) https://ast-ride.com/service/service-interview/
  • 纐纈智英(アストライド代表)への確認記録「ポッドキャスト契約条件の確定事項」2026年8月9日版・確定3件(1エピソードあたりの収録時間30分程度、収録日全体の長さ)

記事を書いた人

アストライド代表 纐纈 智英

アストライド代表。「左脳と右脳のハイブリッド」を武器に、人の心の深層に迫るインタビュアー。行政職員として12年間、予算編成や徴収業務に従事した「論理的思考(左脳)」と、音楽コンテストでグランプリを受賞するなど「芸術的感性(右脳)」を併せ持つ、異色のバックグラウンド。これまでに200社以上の経営者インタビューを行った経験を活かし、経営者すら気づいていない「言葉にならない想い」を引き出して映像化する。

私たちアストライドは、経営者のインタビュー映像の制作に圧倒的な強みを持っています。
課題や要件が明確でなくても問題ございませんので、お気軽にご相談ください。