招く相手や聞きたい話が決まらないまま、ポッドキャストのゲスト回を企画していませんか?企画の軸は、相手との関係づくりと、番組の目的に沿って話を聞くことです。
この記事では、紹介につながる関係づくり、ゲスト回の目的、年間計画の想定例、招待から公開までの準備、番組の進め方の見直しについて取り上げます。社内で持つ判断と制作工程の負担を基に、関係づくりと制作を内製・外注で分担する考え方もお伝えします。
この記事でわかること
- 一人の相手との関係から紹介が広がる過程
- 会いたい相手の話を聞く目的に沿ったゲスト回の考え方
- 年48本のうち12本をゲスト回にする年間計画の考え方
- 招待から公開までの目的・質問・役割を整える手順
- 紹介を成果保証にせず、番組の進め方を見直す考え方
- 社内で持つ判断と制作工程に基づく内製・外注の分け方
紹介の出発点は、一人の相手との関係づくり
私は、目の前の経営者の話をうかがい、その方との関係を深める時間を重ねてきました。そこから紹介につながった経験があります。ポッドキャストでも、講演でお伝えしている「営業の話というところはさておき、まずその方との関係を作る」という考え方を大切にしたいと考えています。
依頼と紹介の両方で、取材先につながった
前職では、2018年から2023年までの5年間、毎週、県内の経営者のもとへうかがっていました。訪問した会社は250社以上、直接お話をうかがった経営者は200名超です。
「メールや電話でお願いした先も、ご紹介でうかがった先もあった。取材先の多くはご紹介でつながった」という経験でした。取材先とのつながりには、直接の依頼と、ご紹介の両方がありました。
一回の対談では、私は一対一で1時間から、長いときは2時間、お話をうかがいました。その内容を私が10分から15分にまとめた映像を、毎週配信していた経験があります。
一対一の信用が、次の関係へ広がった
私は講演で、紹介につながった経験を「一人の方と深い関係ができると、その方がご紹介としてこういう人がいるから会ってみるといいよと次の扉を開いてくださる」とお伝えしています。実際の取材では、私は「信用というものが一対一で終わらずに輪になって広がっていく」と実感しました。
企業の番組を企画する担当者も、まず招いた相手のどのような話を聞くかを考えます。たとえば、その方の事業やこれまでの歩みを聞く回も、企画の一例です。その話を取り上げる際は、担当者が一回の対話を一つの企画としてまとめます。
ゲスト回は、会いたい相手の話を聞く目的で組む
ゲスト回を設けるか検討する際は、企画担当者が、社外の誰と、どのような話をしたいかを整理します。すでに関係のある方との対話を深めたい場合と、これから会いたい方を招きたい場合とでは、候補を選ぶ目的が異なるためです。担当者は、その目的に応じて候補を選び、番組の準備状況も併せて確かめます。
関係のある方の話を、改めて聞きたい場合
すでにお付き合いのある方にも、普段のやり取りでは聞いていない事業の背景や、経営者としての歩みがあるかもしれません。その話を聞きたい場合は、企画担当者が番組にゲスト回を設けます。取引上の用件から離れ、何をうかがう回にするかを整理してください。
企画担当者は、既存のお取引先も含め、相手との話しやすさと番組で聞きたい内容を併せて考えます。その二つを基準に候補を選び、聞きたい話を企画書に書き出します。招待担当者が出演をお願いする理由を相手に説明できるのは、その内容を使えるからです。
本当に会いたい方を招きたい場合
私は講演で、最初は話しやすい方をお呼びする考え方をお伝えしています。番組の形が育ってから、企画担当者は本当に会いたかった方に声をかけます。その時期の判断には、担当者が番組の趣旨や進め方を相手に説明できる状態かどうかが関わるためです。
会いたい方に声をかける前に、企画担当者は、事業の話なのか、創業や承継の背景なのか、番組で聞きたい話を具体化します。招待担当者は、その話を依頼の中心に据え、番組への出演をお願いする際に「お話聞かせてください」と声をかけます。
番組の目的とゲスト回が合うかを確認する
社外の方との対話を増やしたい企業は、番組の一部にゲスト回を組む方法を選べます。自社の話を発信する回が中心でも、ゲスト回を加える理由の確認は省きません。招待人数を決める前に、企画担当者がゲストの話と番組の主題とのつながりを整理します。
この記事では、取材を入口にした関係づくりを扱います。広報担当や採用担当が企画する際に確かめる点は、「この相手の話を、番組の中で聞く理由」です。採用や広報の目的でゲストを招く際は、企画担当者がその目的に沿ったテーマを整理します。
年48本のうち12本をゲスト回にする想定例
以下は想定の例です。
年48本の番組のうち12本をゲスト回に充て、各回に異なる会社の方を招く計画を考えます。ゲスト回は4本に1本で、招く会社は1年で12社です。
年間計画では、企画担当者が、計画するゲスト回の本数、実際に決まった出演者、その方からの紹介人数を分けて記録します。この三つは、それぞれ別の項目です。
前提は、年間本数とゲスト枠を分けること
アストライドの公開サービスページ「ポッドキャスト制作・運用代行 月15万円〜|収録は月1回|三重・全国対応」に記載している週1回配信プランの年間本数は48本です。ここでは、そのうち12本をゲスト回に充てる例を考えます。
48本を12本で割ると、ゲスト回の割合は4本に1本です。各回に異なる会社の方を招く計画では、企画担当者が1年で12社をお招きします。年間計画では、担当者が12本をゲスト回として組む本数、12社をその条件で招く会社数としてまとめます。
方針は、招いた相手の話を一回の番組にすること
ゲスト回では、自社が招く側に立ち、相手の方に事業やこれまでの歩みを語っていただきます。企画担当者は、まず自社で用意するゲスト回の本数を年間計画に記載します。計画にゲスト回の枠を設ける目的は、その対話の機会を用意することです。
公開サービスページ「ポッドキャスト制作・運用代行 月15万円〜|収録は月1回|三重・全国対応」に記載している配信先は、Spotify、Apple Podcasts、Amazon Music、KOEGURAの4媒体です。ゲスト回を設ける意味の一つとして、招いた相手の話を音源として残せることも説明できます。
実績と想定例は、それぞれの前提で整理する
| 項目 | 前職での取材経験 | ポッドキャストの想定例 |
|---|
| 期間・本数 | 2018年から2023年までの5年間、毎週訪問 | 年48本の番組 |
| 対象 | 訪問250社以上、経営者200名超 | 12本をゲスト回にし、各回に異なる会社の方を招く計画で12社 |
| 相手とのつながり | 「メールや電話でお願いした先も、ご紹介でうかがった先もあった。取材先の多くはご紹介でつながった」 | 招く候補を選び、出演を依頼する |
| 残す形 | 10分から15分の映像にまとめて毎週配信 | ゲストの話を音源として配信 |
| 紹介の扱い | 関係を深める中でつながった経験 | ゲスト回の本数と紹介人数を別々に記録する |
この比較を参考にする際は、企画担当者が、相手の話を聞く場を用意するという方針を自社の企画に取り入れます。年間本数は、自社が用意する対話の機会として見積もります。一方、前職の訪問社数は、私の取材経験を示す数字です。
年48本の構成案では、企画担当者が、自社の話を発信する回と、社外の方を招く12本の役割を考えます。候補者が変わった際は、担当者が聞きたいテーマを確認します。そのうえで、その相手の話が番組の目的に合うかを基準に、構成を見直してください。
招待から公開までに、目的・質問・役割を整える
ゲスト回の準備では、企画担当者が招く目的、相手に聞きたい話、当日の聞き手、公開までの担当を整理します。以下では、企業が番組を準備する際の進め方について、私から提案を述べます。
招待前に、相手と聞きたい話を決める
最初に、企画担当者は候補となる方と、その方に聞きたい話を組み合わせます。話しやすい相手から始める際も、担当者は番組で取り上げたいテーマを考えます。依頼文には、番組の趣旨と、何についてお話をうかがいたいかを載せてください。
社内では、企画担当者が相手への連絡を担う人と、番組の企画をまとめる人を決め、両者で招く目的と番組で取り上げたいテーマを共有します。「招くことは、営業の裏返し」も、私がゲストを招く際の考え方をまとめた記事です。
対談前に、調べる内容と質問の方向を整理する
私が対談で大事にしてきたことは、取材先を調べてから臨むこと、誘導しないこと、聞く順番の3つです。私は事前に相手の事業を調べて聞きたい点を整理し、当日は語られた内容を受け取ることを大切にしてきました。
番組を準備する担当者と聞き手が異なる場合は、企画担当者が調べた情報と、当日確かめたい点を分けて伝えます。質問案には相手に聞きたい内容を記し、企画担当者と聞き手が、出演者に答えを委ねる質問を用意します。
対談では、現在から過去、未来へつなぐ
私の経営者インタビューでは、話しやすい現在の事業から入り、過去の歩み、これからの展望の順にうかがいます。番組の質問を準備する際も、企画担当者と聞き手は、相手が今説明しやすい話から始めて背景を聞く順番を検討してください。
以下は想定の例です。
企画担当者と聞き手は、質問案を「現在の事業について」「そこに至るまでの歩みについて」「これから取り組みたいことについて」の三つに分けます。各項目に使う時間や質問の順番は、両者が相手の話や番組の内容に合わせて調整します。
私は、対談で相手の話を聞く際の考え方を、記事「一度の対談で、初対面の距離が変わる理由」で詳しく紹介しています。ゲスト回を準備する際は、企画担当者と聞き手が、招待の方法に加えて、当日の対話にどのような時間を用意するかも確かめます。
公開までの作業と確認担当を決める
企画担当者は、対談の担当に加えて、収録、編集、公開に向けた作業の担当を整理します。制作側に依頼する際の確認点は、招待や連絡調整まで依頼範囲に含むかどうかです。社内では、企画の目的と公開する内容について判断する担当を決めます。
紹介を成果保証にせず、番組の進め方を見直す
紹介人数の保証、ゲスト選定の固定化、取材と営業の目的の混同は、企画担当者が注意したい点です。担当者は、自社で決める本数や作業と、相手に判断していただく出演や紹介を分けて整理します。問題が見つかった際は、担当者が計画や依頼の説明を改めます。
紹介人数を年間計画に入れた場合
「一人招けば、次の一人につながる」という見込みを年間計画に入れている場合は、企画担当者が計画を見直してください。私の取材では、多くの取材先がご紹介でつながりました。企業の番組では、企画担当者がまず自社で用意するゲスト回の本数を計画します。
前職の訪問250社以上は、私が取材で訪問した会社数です。自社の計画を見直す際は、企画担当者がゲスト回として用意する本数を書き出し、対話の機会として年間計画に記載します。候補者への依頼と、ご紹介でつながる相手についても、担当者が分けてまとめます。
最初のゲストを回数や取引関係で固定した場合
「最初の3回は既存のお取引先、4回目以降は紹介」と出演順を固定する前に、番組の準備状況と、相手に聞きたい話を企画担当者が確認してください。私が大切にしたい考え方は、最初は話しやすい方をお呼びすることです。番組の形が育ってから、企画担当者は本当に会いたかった方に声をかけます。
候補を選び直す際は、企画担当者が既存のお取引先も含め、その方との話しやすさと、番組で聞きたいテーマがあるかを確かめます。出演順を考える際には、担当者が番組の趣旨と進め方が整っているかどうかも確認します。
招待の説明が、営業の説明と混ざった場合
ゲストへの依頼に営業上の目的が混ざっている場合は、企画担当者が企画書と依頼文を見直してください。その回で相手に聞きたい話を明記し、聞き手にも同じ目的を共有します。当日は、聞き手が相手の話を聞く進行を大切に進めます。
ここで私が大切にしたい考え方は、講演でお伝えした「営業の話というところはさておき、まずその方との関係を作る」です。企画担当者と聞き手は、まず招いた相手の話を聞く回として成立させます。計画を見直す際は、企画担当者が対話の機会をどう用意するかを中心に検討します。
内製・外注は、関係づくりと制作の分担で決める
内製・外注の判断では、企画担当者が、ゲストとの関係を担う仕事と番組を制作する仕事を分けて考えます。社内で招待や進行まで担える場合は、担当者が内製を検討します。聞き手や制作工程の担当が足りない部分は、外注の候補です。
社内で持つ判断を先に決める
社内では、企画担当者と候補者との関係を把握している人が、誰に会いたいか、何を聞きたいか、なぜその話を番組で取り上げるかを検討します。制作を外注する際も、企画担当者は招く相手を決めた理由を社内で伝えます。
以下は想定の例です。
相手と既存の関係を持つ担当者が連絡を取り、別の担当者が番組の企画をまとめます。両者は、招く目的と質問の方向を共有します。担当者を増やす際は、企画担当者が番組の目的を同じ言葉で確かめてください。
外注する工程と残す工程を整理する
外注では、すべてを一括で依頼する方法も、一部を社内に残す方法も選択肢です。企画担当者は、質問の整理、聞き手、収録、編集、配信など、任せたい工程から依頼の範囲を考えます。先に社内の担当を確かめ、担当が決まらない工程を洗い出します。
アストライドへの依頼を検討する際は、企画担当者が公開サービスページ「ポッドキャスト制作・運用代行 月15万円〜|収録は月1回|三重・全国対応」で提供内容を確認します。個別の作業が月額内に含まれるかは、相談時の確認点です。ゲスト候補の選定や出演依頼についても、担当者が企画への支援と実際の連絡調整を分けて尋ねます。
見積時は、ゲスト回に必要な作業を確認する
見積を比べる際は、企画担当者が金額と併せて、ゲスト回に必要な作業を確かめます。質問の準備、当日の進行、収録後の編集、公開までの対応について、担当を整理します。招待人数や紹介人数と、制作物の納品条件は、担当者が分けて確認してください。
- 候補選定への助言と、出演依頼の実務はどこまで含むか。
- 質問の準備と当日の聞き手は、誰が担当するか。
- 収録・編集・配信の範囲と、社内の確認作業は何か。
- 出演者や企画を変更する場合、どの作業を見直すか。
まとめ
次に、企画担当者は、最初に招く候補、その方に聞きたい話、社内で関係を担う担当の3点を短く書き出します。聞きたい話が定まっていない場合は、担当者が依頼文を作る前に番組のテーマをまとめます。
ゲスト選びでは、企画担当者が、まず話しやすい方をお呼びする考え方を取り入れます。番組の形が育ってから、担当者は本当に会いたかった方に声をかけます。年48本のうち12本をゲスト回にする例は、自社が用意する対話の枠です。担当者は、紹介人数をゲスト回の本数とは別に記録します。
内製・外注を比べる際は、企画担当者が招待、質問、聞き手、制作の担当を並べ、決まっていない工程を確認します。開始前の確認点は、担当者が番組への出演依頼を、相手の話を聞くための招待として説明できるかどうかです。
この記事からわかるQ&A
紹介以外では、どのように経営者へ取材を依頼できますか
招待担当者は、メールや電話で直接出演をお願いできます。前職で私が訪問した取材先には、メールや電話でお願いした先と、ご紹介でうかがった先があり、多くはご紹介でつながりました。企業の番組では、企画担当者がまず誰に何を聞きたいかを整理します。候補を選ぶ際は、担当者が直接声をかけたい相手と、ご紹介でつながった相手の両方を検討に含めます。
紹介をもらうことを、ゲスト回の成果条件にしてよいですか
ゲスト回の成果を考える中心は、招いた方との対話と、その話を番組として形にすることです。私の取材では、多くの取材先がご紹介でつながりました。企業の番組では、企画担当者が紹介の有無や人数を、対話の制作とは別の結果として記録します。
週1回配信プランの年間48本は、何を基準にした本数ですか
アストライドは、公開サービスページ「ポッドキャスト制作・運用代行 月15万円〜|収録は月1回|三重・全国対応」に、週1回配信プランの年間本数として48本を記載しています。ここでの本数は、このプランを基準にした数字です。私はこの想定例で、年間48本を基準に、ゲスト回12本の構成を考えています。自社の計画に使う際は、企画担当者が依頼するプランの年間本数を先に確かめます。
12本のゲスト回を設ければ、必ず12社を招けますか
12社という数字の前提は、各回に異なる会社の方を招く想定です。企画担当者は12本のゲスト枠を用意しますが、実際に招く会社数は出演者の決定状況に応じて変わります。同じ会社の方を複数回招く構成では、ゲスト回数と会社数は別の数字です。年間計画では、担当者が回数、招く会社、出演者を分けて記載し、それぞれの決定状況を確認します。
最初のゲストは、既存のお取引先から選ぶ必要がありますか
最初のゲストを選ぶ際は、企画担当者が話しやすい方をお呼びし、番組の形が育ってから、担当者が本当に会いたかった方に声をかけます。既存のお取引先も候補に含め、担当者が相手との話しやすさと、その方に聞きたい話が番組のテーマに合うかを確かめます。
出典