Home ナレッジ続けることの壁はどこにあるか。5年間毎週の配信で見えた3つ

続けることの壁はどこにあるか。5年間毎週の配信で見えた3つ

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この記事でわかること

  • 番組が止まる3つの理由
  • 題材が尽きるまでの本数
  • 収録の予定が崩れる場面
  • 反応が見えない期間の長さ
  • 始める前に決めておく項目

商談の席で「四年続けてすごくないですか」とお尋ねいただいたことがあります。続けること自体を評価いただくのは、裏を返せば、続かない番組が多いという実感が広く共有されているからだと考えています。

私は前職で、2018年から2023年までの5年間、毎週の配信を続けてきました。この5年間、私は1時間から2時間の対談を10分から15分の映像にまとめ、毎週欠かさず出していました。楽な仕事だと感じたことは、一度もありません。

止まるときの理由は3つに分かれます。題材が尽きること、収録の予定が取れなくなること、そして反応が見えない期間が続くことです。この記事では、3つそれぞれについて、どこで壁が来るのか、始める前に何を決めておけば越えられるのかをお伝えします。


番組が止まる3つの理由

5年間の配信と、いま担当している4番組の運用から、止まる理由は次の3つに整理できました。

起きること来る時期の目安
題材が尽きる話す内容が浮かばなくなる10本から15本あたり
収録の予定が取れない収録日が翌月へ繰り越される繁忙期の初回
反応が見えない続ける理由が社内で説明できなくなる3か月から6か月

3つは順番に来ます。題材の壁を越えた番組が予定の壁に当たり、それも越えた番組が反応の壁に当たります。

社内向けの配信で止まる条件は、社内配信が続かない会社に共通する3つの条件にまとめています。

壁1|題材が尽きる

3つのうち、いちばん早く来る壁がこれにあたります。話し手が話し慣れている題材は、10本から15本ほどで出し切ってしまいます。

理由は単純で、話し慣れている題材とは、これまで人前で話してきた題材だからです。講演でも商談でも同じ話をしてきたのであれば、その本数はもともと限られています。

私は前職で250社以上の会社を訪ね、200名を超える経営者からお話を伺いました。そのなかで私が見てきたのは、本人が当たり前だと思っていて話してこなかったことのほうが、聴き手には新しく届くという場面です。日々の判断の基準、断ったことのある仕事、先代から引き継いだ決まりごとなど、こうした題材は話し慣れていないぶん、探さないと出てきません。

年間48本の番組であれば、48個の題材が要ります。10本ぶんしか浮かばない状態で始めた番組は、3か月目に止まることになります。

壁2|収録の予定が取れなくなる

2つ目の壁は、番組を始めてから最初に迎える繁忙期にやってきます。

月1回の収録であれば、話し手は年に12日の予定を空けます。この12日のうち1日が繁忙期と重なったとき、収録は翌月へ繰り越されます。翌月には本来の収録日もありますから、話し手は2回ぶんをまとめて録ることになります。ここで無理が出ると、繰り越しは次に2か月ぶんへ膨らみます。

私が5年間続けられた理由のひとつは、まとめ録りを前提に組んでいたことです。1回の収録で複数本を録っておけば、1日ぶんの繰り越しは在庫で吸収できます。1エピソードあたりの収録は30分程度ですから、4本を録る日でも、話し手がマイクの前に座っている時間は2時間ほどにおさまります。

在庫が2本あれば、御社は繁忙期を1回ぶんやり過ごせます。4本持っておけば、1か月まるごと収録できなくても公開は止まりません。

壁3|反応が見えない期間が続く

3つ目の壁は、配信を始めてから3か月から6か月のあいだにやってきます。

配信を始めても、最初の数か月は反応がほとんど返ってきません。社内で始めた番組であれば「聴いている社員がいるのか分からない」、外向けの番組であれば「問い合わせにつながっているのか分からない」という状態が続きます。

この期間に何が起きるかというと、続ける理由を社内で説明できなくなります。担当者は毎月6時間ほどを使い、社長は収録日に3時間から4時間を空けている。そこに対して示せる数字がない期間が、3か月から6か月あります。

私が続けられたのは、毎週出すこと自体を仕事の形にしていたからです。反応が返ってきたかどうかで、翌週出すかどうかを決めることはしませんでした。決めていたのは公開の曜日だけで、そこに合わせて素材を用意していきます。

3つの壁を、始める前に越えておく

3つの壁はいずれも、始めてから対処するより、始める前に決めておくほうが楽になります。

始める前に決めておくこと
題材年間本数ぶんの題材を、収録に入る前に並べる
予定まとめ録りを前提にして、在庫を2本から4本持つ
反応見直しの時期を半年後に決めて、そこまでは数字で判断しない

3つ目がいちばん難しいところです。数字を見ない期間を先に決めておくというのは、判断を保留する期間を先に決めておくということでもあります。ここを曖昧にしたまま始めた会社は、2か月目の再生数を見た時点で番組の設計を変えることになります。

持つと決める前に確かめることは、「番組を持つ」とは、何をすることかで詳しく記載しています。

いま担当している4番組で起きていること

私がいま企画から配信まで担当している番組は4つあります。

番組公開した回数
Webマーケティング特捜部34回
デザイン審美眼34回
ガンジス川でスクロール21回
三重ノチカラ8回

34回まで来た2番組は、題材の壁と予定の壁をすでに越えています。21回まで来た番組は反応の壁のなかにあり、8回の番組はまだ題材の壁の手前にとどまっています。

34回という数字は、週1回配信であれば8か月ぶんにあたります。年48本の設計であれば、1年目の残りは14本です。ここまで来ると、題材は初期に並べたものから入れ替わっていきます。聴き手から返ってきた反応が、次の題材になるからです。

続けられる頻度から決める

配信の頻度は、続けられる範囲から決めていただくとよいと私たちは考えています。

週1回配信は、1本あたりの単価がいちばん低くなります。ただし週1回配信には年48本の題材が要ります。月1回配信であれば年12本ですから、題材の壁は当分来ません。

判断の順序としては、年間に何本の題材を並べられるかを先に数え、その本数に合う頻度を選ぶ形が自然です。金額から入ると単価の低い週1回配信に目が向きますが、題材が48本そろわない状態で始めた番組は、3か月目に止まります。

まとめ

企業ポッドキャストが止まる理由は3つです。題材が尽きること、収録の予定が取れなくなること、そして反応が見えない期間が続くことになります。

題材の壁は10本から15本あたりで来ます。話し慣れている題材はそこで尽きますから、本人が当たり前だと思っていて話してこなかったことを探す作業が要ります。

予定の壁は繁忙期の初回に来ます。まとめ録りで在庫を2本から4本持っておけば、御社は1か月ぶんの繰り越しを吸収できます。

反応の壁は3か月から6か月のあいだに来ます。見直しの時期を半年後に決めておけば、その時点までは数字の上下に反応せずに続けられます。

お読みいただいたあとは、年間に何本の題材を並べられるかを数えてみてください。その本数が、続けられる配信頻度をそのまま示します。

この記事からわかるQ&A

企業ポッドキャストはどれくらいで止まりますか

止まる時期は壁ごとに違います。題材の壁は10本から15本あたり、予定の壁は最初に迎える繁忙期、反応の壁は配信を始めてから3か月から6か月のあいだです。3つは順番に来ますから、題材の壁を越えた番組が次に予定の壁へ当たります。

題材が尽きないようにするには、どうすればよいですか

年間本数ぶんの題材を、収録に入る前に並べてください。並べる本数は、週1回配信なら48本、月1回配信なら12本です。数えるときは、話し慣れている題材だけを対象にしないでください。本人が当たり前だと思っていて話してこなかったことのほうが、聴き手には新しく届きます。

収録の予定が取れない月はどうなりますか

まとめ録りで在庫を持っておけば、公開は止まりません。1回の収録で複数本を録っておき、在庫が2本あれば、御社は繁忙期を1回ぶんやり過ごせます。4本あれば、1か月まるごと収録できなくても公開を続けられます。1エピソードあたりの収録は30分程度です。

反応が返ってこない期間はどう過ごせばよいですか

見直しの時期を半年後に決めて、そこまでは数字で判断しないと先に決めておいてください。私は前職で5年間、反応が返ってきたかどうかで翌週出すかどうかを決めることはしませんでした。決めていたのは公開の曜日だけです。

何回くらい続けると変わってきますか

私がいま担当している4番組では、34回まで来た2番組が題材の壁と予定の壁を越えています。34回は週1回配信であれば8か月ぶんです。ここまで来ると、聴き手から返ってきた反応が次の題材になりますから、初期に並べた題材から入れ替わっていきます。

出典

  • アストライド「ポッドキャスト番組制作のご提案」2026年6月26日版 p2(代表の経歴・200社以上のインタビュー実績)/p3(経営者インタビューで培った傾聴力)
  • 2026年6月18日 講演「対談が、人の関係を作る」台本 v17 第2部(伝七ステーションでの2018年から2023年までの5年間・毎週の制作・訪問250社以上・経営者200名超・2時間の素材を10分へ)
  • アストライド「ポッドキャスト制作・運用代行 月15万円〜|収録は月1回|三重・全国対応」配信頻度別の年間本数・収録回数(2026年8月時点) https://ast-ride.com/service/service-podcast/
  • アストライド「社内ポッドキャストの導入と運用|条件・社内工数・費用」発注企業の月あたり作業時間6時間・収録日の所要3〜4時間・半年に1回の見直し(2026年8月時点) https://ast-ride.com/service/service-podcast/internal/
  • アストライド「ポッドキャスト番組|アストライド-Astride-の制作番組一覧」自社制作4番組の公開回数(2026年8月時点) https://ast-ride.com/podcast/

記事を書いた人

アストライド代表 纐纈 智英

アストライド代表。「左脳と右脳のハイブリッド」を武器に、人の心の深層に迫るインタビュアー。行政職員として12年間、予算編成や徴収業務に従事した「論理的思考(左脳)」と、音楽コンテストでグランプリを受賞するなど「芸術的感性(右脳)」を併せ持つ、異色のバックグラウンド。これまでに200社以上の経営者インタビューを行った経験を活かし、経営者すら気づいていない「言葉にならない想い」を引き出して映像化する。

私たちアストライドは、経営者のインタビュー映像の制作に圧倒的な強みを持っています。
課題や要件が明確でなくても問題ございませんので、お気軽にご相談ください。