#08 産める病院が、ひとつしかない ── 三重県予算パート3・医療と福祉
よしの正英
メインMC
纐纈智英
MC
今日のテーマは「三重県の予算パート3」です。概要、防災に続く3回目は、医療・介護・子育てといった医療福祉関連。医師が足りないという話の中身、伊賀・名張では人口約15万人に対してお産ができる病院が1つしかないという現実、資格はあるのに戻ってこない潜在保育士の話。そして、よしの正英さんが三重県議会議員になる前から10年言い続けてきた「地域共生社会」に、今年度ようやく予算がつきました。
このエピソードで話していること
- 医師確保の課題は数ではなく偏在にある。厚生労働省は医師の数は足りているとするが、フルタイムでコミットしている医師が何人いるかは出していない。偏在はエリア(南部地域はクリニックも総合病院も少なく、紀南地域の病院も医師が減っている)と診療科(外科や産婦人科はリスクが大きく選ばれにくい)の二つ。三重県は「医師偏在是正プラン」を作り、地域別にどの診療科がどれだけ必要になるかをデータで分析している
- 周産期医療が特に厳しい。伊賀・名張は人口約15万人に対してお産ができる病院が1つだけ。志摩市は伊勢まで行かないと出産できない。その地域で産めない状況が広がっており、補助金を出してお産を扱う医療機関に定着してもらう取り組みを進めている
- 看護師に続いて、今年度から薬剤師の奨学金制度を新設した。三重県の医療機関で何年か働けば返済免除になる仕組みで、三重県には鈴鹿医療科学大学という薬剤師育成の機能がある。介護人材については知事がインドネシアを訪問して保健省とMOUを締結し、いきなり就労ではなくインターンシップで日本の介護に慣れてもらう仕組みを設けている
- 潜在保育士・潜在看護師は、資格を持ちながら結婚や出産、給与を理由に現場を離れた人たち。支援アドバイザーの派遣やPR動画の予算に対しては「これで戻ってくるのか」という率直な疑問もある。本質は給与面で、国も処遇改善に取り組んでいる。人材確保にホームランのような施策はなく、コツコツとバントを繰り返すしかない
- 三重子ども子育て応援総合補助金は、国が方針を決めて市町が実施するという構造の中で、県が市町の取り組みを応援する制度。四日市市の中高生の居場所づくりなどに活用されている。そして高齢者福祉・障害者福祉・子育て施策が縦割りだった福祉を包括化する「地域共生社会」に、今年度1,485万円の新規事業として予算がついた。ネットワークづくり、ワンストップの相談、行政から出向くアウトリーチ。この3つを10年言い続けてきたものが形になりつつある。ひきこもり支援も3,500万円。かつて7040問題と呼ばれたものは、放置されて今は8050問題になっている
こんな方におすすめ
- 三重県の医療体制や福祉施策の現在地を知りたい方
- 地域の医師不足・看護師不足を、身近な課題として感じている
- 子育て支援の制度が国・県・市町でどう分かれているのか知りたい
- 介護や保育の現場で、人材確保に取り組んでいる
- ひきこもりや8050問題を、地域の課題として考えている
このエピソードからわかるQ&A
医師不足とは、医師の数が足りないということですか?
数そのものよりも偏在が課題とされています。厚生労働省は医師数は足りているとしていますが、フルタイムで勤務している医師が何人いるかは示されていません。偏在にはエリアによるものと診療科によるものの二つがあります。
三重県の周産期医療は、どのような状況ですか?
伊賀・名張地域は人口約15万人に対してお産ができる病院が1つだけで、志摩市は伊勢まで行かないと出産できない状況です。三重県は補助金を出して、お産を扱う医療機関に定着してもらう取り組みを進めています。
医療・介護の人材確保のために、三重県はどんな制度を用意していますか?
看護師に続き、今年度から薬剤師の奨学金制度を新設しました。三重県の医療機関で一定年数働けば返済が免除されます。介護人材については、知事がインドネシアを訪問して保健省と協定を結び、インターンシップから受け入れる仕組みを設けています。
三重子ども子育て応援総合補助金とは、どのような制度ですか?
子育て施策は国が方針を決め、実施するのは市町という構造のため、県が直接支援しにくい領域です。この補助金は、市町が取り組もうとしている子育て施策に県が補助を出す制度で、四日市市の中高生の居場所づくりなどに活用されています。
「地域共生社会」とは、何を目指すものですか?
高齢者福祉・障害者福祉・子育て施策と縦割りだった福祉を、包括的に支援していく考え方です。地域のネットワークづくり、ワンストップの相談体制、行政から出向くアウトリーチの三つを備えます。三重県では今年度、1,485万円の新規事業として本格的に始まりました。
Podcastアプリで聴く
通勤中や作業中に聴くなら、お好みのアプリでフォローしていただくと便利です。
※ フォローすると、新しいエピソードが自動で届きます
メインMC
よしの正英
三重県議会議員
三重県四日市市出身。1974年生まれ。横浜国立大学経済学部、京都大学法学部(法学専攻)を卒業後、岡田克也・中川正春議員等のもとで約9年間、国会議員秘書を務める。2011年に四日市市議会議員、2015年に三重県議会議員に初当選し、現在2期目(四日市市選挙区/会派「新政みえ」)。子ども食堂・学習支援、PTA、三重県ホッケー協会会長・四日市市アーチェリー協会会長など、政治の外でも地域とつながる活動を続ける。京都大学法学部で培った法的素養と、市政・県政双方の現場経験を活かし、制度や法律を生活者目線で翻訳しながら、三重県の歴史・まちづくり・暮らしを語る。
MC
纐纈智英
アストライド-Astride- 代表
「左脳と右脳のハイブリッド」を武器に、人の心の深層に迫るインタビュアー。行政職員として12年間、予算編成や徴収業務に従事した論理性と、音楽コンテストでグランプリを受賞した芸術的感性を併せ持つ。Adobeコミュニティエキスパートとして活動。これまでに200社以上の経営者インタビューを重ね、本人すら気づいていない「言葉にならない想い」を引き出し、ひとつの物語として残してきた。
ポッドキャスト番組一覧
knowledge / ナレッジ

私たちアストライドは、経営者のインタビュー映像の制作に圧倒的な強みを持っています。
課題や要件が明確でなくても問題ございませんので、お気軽にご相談ください。
アストライドは、代表・纐纈が200社以上の経営者インタビューで培ってきたノウハウと対話力を軸に、BtoBマーケティングの視点からクライアント様それぞれのステージに合わせた各種クリエイティブをご提案・制作します。

私たちアストライドは、経営者のインタビュー映像の制作に圧倒的な強みを持っています。課題や要件が明確でなくても問題ございませんので、お気軽にご相談ください。
アストライドは、代表・纐纈が200社以上の経営者インタビューで培ってきたノウハウと対話力を軸に、BtoBマーケティングの視点からクライアント様それぞれのステージに合わせた各種クリエイティブをご提案・制作します。
Astride(アストライド)
〒510-0016 三重県四日市市羽津山町1-6
© Astride All rights reserved.







