HomePodcast Program三重ノチカララジオ#07 避難所に行かない人たち ── 能登の教訓と、三重県の防災予算
三重ノチカララジオ 2026.08.13 17分58秒

#07 避難所に行かない人たち ── 能登の教訓と、三重県の防災予算

よしの正英

メインMC

纐纈智英

MC

今日のテーマは「三重県の防災予算」です。三重県の予算パート2は、県政情報の最重要課題である南海トラフ地震対策から。能登半島地震で見えてきたのは、指定避難所ではなく自宅や車で過ごす自主避難の多さでした。プライバシーの問題、留守宅の盗難への不安——理由はいくつもあります。では支援物資と情報はどう届けるのか。スフィア基準で1人あたりのスペースを広げれば、収容できる人数は減る。よしの正英議員が、避難所環境の改善から災害医療、防災ヘリ、三重防災ナビまでを解説します。

このエピソードで話していること

  • 南海トラフ地震は三重県の県政情報における最重要課題で、あらゆる行政文書の一番冒頭に出てくる。県は本年度中から来年度にかけて三重県南海トラフ地震対策推進条例の制定に取り組んでおり、国の南海トラフ地震対策の計画に基づいて県民への周知と対策を進めている
  • 能登半島地震で見えたのは自主避難の多さ。指定避難所は大勢が集まりプライバシーの確保が難しく、留守宅の盗難や業者を装った訪問への不安もある。倒壊していなければ自宅や車で過ごす人が増えるが、その方々は把握ができない。支援物資と情報をどう届けるかが今後の課題
  • スフィア基準で1人あたりの避難スペースを2〜3倍に広げると、1つの体育館に収容できる人数は減る。収容計画も、体育館以外にどの教室を使うかも練り直しが必要になる。三重県は避難所環境改善事業費として約8000万円を計上している
  • 半島防災という考え方。紀伊半島と能登半島は、集落の間を山が隔てるため隣へ行くにも山道を越える必要があり、崩れれば陸の孤島になる。石川県と三重県は人口の多い平野部と半島部が南北で逆。県は能登の被災地を視察して調査しており、病院船や船による物資輸送など海からの救援も検討課題に挙がっている
  • 防災ヘリは、南部にすでにある燃料の補給拠点に加えて北部の鈴鹿にも設け、一度基地へ戻らずに再出動できる体制へ。災害医療はDMATの強化や連携協定、災害拠点病院の機能強化に約6000万円。津波避難タワーは南部の全市町に整備され避難訓練も行われており、旅行先での避難先が分かる「三重防災ナビ」も昨年度予算で整備済み

こんな方におすすめ

  • 三重県の防災対策と、その予算の使われ方を知りたい方
  • 南海トラフ地震への備えを具体的に考えている三重県民の方
  • 自治会や事業所で避難所の運営に関わっている
  • 紀伊半島など半島部ならではの防災課題に関心がある
  • 旅行先や帰省先で被災したときの避難に不安がある

このエピソードからわかるQ&A

三重県の防災予算で、いま最優先の課題は何ですか?

南海トラフ地震対策です。三重県の県政情報における最重要課題と位置づけられ、あらゆる行政文書の一番冒頭に出てきます。県は三重県南海トラフ地震対策推進条例の制定にも取り組んでいます。

なぜ指定避難所に行かない人が増えているのですか?

大勢が集まるためプライバシーの確保が難しいこと、留守宅の盗難や業者を装った訪問への不安があることなどが理由です。能登半島地震では、倒壊していなければ自宅や車で過ごす自主避難が多く見られました。

スフィア基準とは何ですか?

避難所で1人あたりに確保すべきスペースなどの国際的な基準です。国の方針で従来の2〜3倍に広げられており、その結果1つの体育館に収容できる人数が減るため、避難所の収容計画そのものを練り直す必要が生じています。

半島防災とは、どのような考え方ですか?

紀伊半島や能登半島のように、集落の間を山が隔てる地形に特有の防災です。隣の集落へ行くにも山道を越える必要があり、道が崩れれば陸の孤島になります。三重県は能登の被災地を視察して調査し、海からの救援も検討課題に挙げています。

旅行先で被災したときに使えるものはありますか?

三重県が整備した防災アプリ「三重防災ナビ」があります。現在地からどこへ避難すればよいかが地図上で分かるため、自分の住まいではない地域にいるときにも役立ちます。無料でダウンロードできます。

メインMC

よしの正英

三重県議会議員

三重県四日市市出身。1974年生まれ。横浜国立大学経済学部、京都大学法学部(法学専攻)を卒業後、岡田克也・中川正春議員等のもとで約9年間、国会議員秘書を務める。2011年に四日市市議会議員、2015年に三重県議会議員に初当選し、現在2期目(四日市市選挙区/会派「新政みえ」)。子ども食堂・学習支援、PTA、三重県ホッケー協会会長・四日市市アーチェリー協会会長など、政治の外でも地域とつながる活動を続ける。京都大学法学部で培った法的素養と、市政・県政双方の現場経験を活かし、制度や法律を生活者目線で翻訳しながら、三重県の歴史・まちづくり・暮らしを語る。

MC

纐纈智英

アストライド-Astride- 代表

https://www.ast-ride.com

「左脳と右脳のハイブリッド」を武器に、人の心の深層に迫るインタビュアー。行政職員として12年間、予算編成や徴収業務に従事した論理性と、音楽コンテストでグランプリを受賞した芸術的感性を併せ持つ。Adobeコミュニティエキスパートとして活動。これまでに200社以上の経営者インタビューを重ね、本人すら気づいていない「言葉にならない想い」を引き出し、ひとつの物語として残してきた。

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