HomePodcast Programデザイン審美眼#02 タイポグラフィーの世界
デザイン審美眼 2026.01.08 17分56秒

#02 タイポグラフィーの世界

的場仁利

Mat N. Studio代表

メインMC

纐纈智英

アストライド-Astride- 代表

MC

今日のテーマは「タイポグラフィーが扱う領域」です。タイポグラフィー=レタリングという誤解はよくありますが、本来は活版印刷から続く「文字を組んで紙面を作る」技術全般を指します。InDesignでの書籍・雑誌制作、写植の歴史、日本語文字組みの基本ルール、生成AI時代に必要な品質判定の目──。Mat N. Studio代表・的場仁利さんが、タイポグラフィの全体像を経営者の視点で解説する回です。

このエピソードで話していること

  • タイポグラフィーとは何か?レタリングとの違いを解説
  • 活版印刷の世界──銀河鉄道の夜でジョバンニが活字を拾うアルバイトをしていたあの世界
  • 現代ではInDesignを使った本・雑誌・広報誌の制作がタイポグラフィーの仕事
  • 的場さんのキャリア:学校の資料集・問題集(学参)を長く手がける
  • 学参の厳しさ──人名・地名・記号の正確性、色の再現性、データの長期管理
  • 車のデザイン志望からMacでのDTPへ転向、DJをしながらデザインの道へ
  • 写植(写真植字)という技術─‥2024年で100周年、2000年頃まで現役だった
  • DTP黎明期の苦労:夜にプリントボタンを押して朝出力、エラーとの戦い
  • 日本語は正方形にデザインされた文字、文字数計算と編集者・執筆者との連携
  • 現在の仕事:中部デザイン協会75年史、国際問題シンクタンクの冊子
  • 生成AIで作れる時代だからこそ「これ出すの?」と見極める審美眼が必要
  • デザイナーへの発注で「何か違うけど説明できない」問題を解消したい
  • 次回予告:デザイン経営について

こんな方におすすめ

  • タイポグラフィーという言葉を聞いたことはあるが、何を指すのかよくわからない
  • デザイナーに依頼した成果物に違和感があるが、どう伝えればいいかわからない
  • 生成AIでデザインを作ってみたが、品質面で不安がある
  • 印刷物やページものの制作を発注する機会がある
  • デザインの歴史や背景を知って、発注時の判断力を高めたい

このエピソードからわかるQ&A

タイポグラフィーとは何ですか?

レタリング(文字のデザイン)だけを指す言葉ではなく、活版印刷に由来する「文字を組んで紙面を作る」技術全般を指すと的場さんは説明しています。現代ではInDesignなどのDTPソフトを使った本・雑誌・広報誌の制作がタイポグラフィーの仕事にあたります。文字を「描く」だけでなく、組み合わせて読みやすく整える領域全体を扱うのがタイポグラフィの世界です。

日本語の文字組みで大切なことは何ですか?

日本語の文字は正方形にデザインされており、「正方形に整然と並んでいるように見せる」ことが基本中の基本だと的場さんは語っています。これにより1行の文字数が計算でき、編集者や執筆者が原稿の分量を把握できるようになります。文字組みは美しさだけでなく、制作プロセス全体の効率と精度を支える設計でもあります。

生成AI時代にデザインの審美眼が必要な理由は何ですか?

AIで誰でも簡単にデザインを作れる時代だからこそ、「これを世に出していいのか?」と品質を見極める力が必要だと的場さんは指摘しています。作ることそのものに満足するのではなく、出来上がったものが伝えたい相手に届くかを判断する目があるかどうかで、最終的なアウトプットの伝達力が大きく変わります。

デザイナーへの発注で「何か違う」と感じたとき、どう対応すればいいですか?

違和感を言語化できないまま「しょうがないか」で進めてしまうケースは多いと的場さんは指摘しています。経営者がデザインの審美眼を身につけることで、「ここがこういう理由で違う」というコミュニケーションが可能になり、修正の往復が減って双方の工数削減につながります。具体的な養成方法は今後のエピソードで解説予定だと語られています。

的場さんは現在どんな仕事をしているのですか?

タイポグラフィの論客として執筆活動を続けながら、本・冊子・パッケージのデザインを手がけていると紹介されています。直近では中部デザイン協会75年史のブックデザイン・編集や、国際問題シンクタンクの冊子制作に携わっています。学参(学校教材)の長年の経験から、人名・地名・記号の正確性や色の再現性、データの長期管理など、厳格な品質管理を要求される領域に強みを持っています。

メインMC

的場仁利

Mat N. Studio代表

https://japan-designers.jp/profile/1453/

タイポグラフィーの論客として、多数のデザイン書に携わる。高校でデザインを学び、大学で技術経営を専攻。営業職として年間1億円超の案件を担当した経験も持つ。現在は本・冊子・パッケージのデザイン、タイポグラフィ執筆を手がける傍ら、浮世絵・春画をモチーフにしたアートプロジェクト「艶絵グレース」のクリエイティブディレクターを務める。中部デザイン協会75年誌のブックデザイン・編集に携わるなど、デザインと経営の両面に精通。公益社団法人日本グラフィックデザイン協会会員、アドビ コミュニティエキスパート。

MC

纐纈智英

アストライド-Astride- 代表

「左脳と右脳のハイブリッド」を武器に、人の心の深層に迫るインタビュアー。行政職員として12年間、予算編成や徴収業務に従事した論理性と、音楽コンテストでグランプリを受賞した芸術的感性を併せ持つ。Adobeコミュニティエキスパートとして活動。これまでに200社以上の経営者インタビューを重ね、本人すら気づいていない「言葉にならない想い」を引き出し、ひとつの物語として残してきた。

ポッドキャスト番組一覧

knowledge / ナレッジ

私たちアストライドは、経営者のインタビュー映像の制作に圧倒的な強みを持っています。
課題や要件が明確でなくても問題ございませんので、お気軽にご相談ください。