#31 契約書は、トラブルを防ぐ「設計図」 ── 第3部・契約と価格の審美眼、開幕
的場仁利
メインMC
纐纈智英
MC
今日のテーマは「契約書という“設計図”」です。シーズン第3部「契約と価格の審美眼」がスタート。実はタイポグラフィ以上に的場さんが一番語りたかったのが、この契約と価格の話だといいます。口約束やメールも契約にはなりますが、トラブルを未然に防ぐには、期待値と責任の範囲、成果物の権利、キャンセルの扱いまでを言語化してサインすることが大切。発注側と受託側は「対等」だという前提から、著作権・意匠権・人格権といった知的財産の扱いまで、デザイナーと気持ちよく組むための土台を解きほぐします。
このエピソードで話していること
- シーズン第3部「契約と価格の審美眼」がスタート。的場さんが一番やりたかったテーマで、契約書・見積もり・知的財産・修正・成果報酬・A案B案・サブスク/テンプレート・価格までを予告
- 契約書はトラブルを防ぐ「設計図」。口約束やメールも契約になるが、期待値と責任の範囲・業務範囲・成果物の権利・キャンセルを事前に言語化してサインすることが大事
- 発注側と受託側は「対等」。上下ではなく一つのチーム。曖昧さを排し土台となる契約を結ぶからこそ、その上に本質を追求したクリエイティブが成り立つ
- 知的財産の扱いが最重要。著作権・商標権・意匠権・隣接権・人格権があり、「発注したら全部うちのもの」は法律上は誤り。人格権は買い取ることができない
- 外部デザイナーには成果物を実績として公表する権利がある。企業が先に出したいならリリース日を決めて取り決める。SNS時代はデザイナーの発信を“活用するメディア”と捉える方が得。次回は見積書の話へ
こんな方におすすめ
- デザイナーへの発注で、契約や権利の扱いに不安がある経営者
- 「発注したものは全部自社のもの」と思っていた方
- 著作権・意匠権・人格権など、知的財産の基本を押さえたい
- デザイナー・クリエイター側で、自分の権利を把握しておきたい方
- トラブルを未然に防ぎ、デザイナーと気持ちよく組みたい方
このエピソードからわかるQ&A
デザイン審美眼 #31ではどんな話をしていますか?
シーズン第3部「契約と価格の審美眼」の第1回として、デザイナーと仕事をするときの「契約書」をテーマに話しています。契約書はトラブルを防ぐ設計図であるという考え方を軸に、業務範囲や成果物の権利、知的財産の扱い、公表権など、発注側・受託側の双方が知っておきたい基本を的場さんが解説します。
なぜ契約書が必要なのですか?口約束やメールではだめですか?
民法上は口約束もメールも契約として成立します。ただ、それが「契約になる」と持ち出されるのはトラブルが起きたときです。契約書の本質は、お互いの期待値と責任の範囲を事前に書いておく「設計図」。業務範囲・成果物の権利・キャンセルの扱いなどを言語化してサインしておくことで、後々のトラブルを防げると説明されています。
「発注したものは全部うちのもの」という理解は正しいですか?
法律上は正しくありません。著作権のほかに商標権・意匠権・隣接権・人格権など複数の権利があり、とくに人格権は買い取ることができません。外部のデザイナーに依頼した場合、成果物の権利がすべて自動的に発注側に移るわけではないため、何をどこまで取り決めるかを契約で明確にする必要があります。
デザイナーが自分の実績としてSNSなどで公開するのは問題ないのですか?
外部委託のデザイナーには、自分が手がけた成果物を公表する権利があります。企業が先に発表したい場合は、リリース日を決めて契約で取り決めるのが筋です。これを不当に制限すると、知識のある良いデザイナーほど離れていきます。SNS時代はむしろ、デザイナーの発信を自社の「活用できるメディア」と捉える方が得策だと語られています。
良い契約関係を結ぶために、経営者は何を意識すべきですか?
発注側と受託側は「対等」であるという前提です。上下関係ではなく一つのチームと捉え、曖昧さを排して最初にきちんとした契約を結ぶ。その土台(ガバナンス)があるからこそ、その上に本質を追求した良いクリエイティブが成り立ちます。経営者は一度、自社の契約書を見直してみることを的場さんは勧めています。
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メインMC
的場仁利
Mat N. Studio代表
https://japan-designers.jp/profile/1453/
タイポグラフィーの論客として、多数のデザイン書に携わる。高校でデザインを学び、大学で技術経営を専攻。営業職として年間1億円超の案件を担当した経験も持つ。現在は本・冊子・パッケージのデザイン、タイポグラフィ執筆を手がける傍ら、浮世絵・春画をモチーフにしたアートプロジェクト「艶絵グレース」のクリエイティブディレクターを務める。中部デザイン協会75年誌のブックデザイン・編集に携わるなど、デザインと経営の両面に精通。公益社団法人日本グラフィックデザイン協会会員、アドビ コミュニティエキスパート。
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纐纈智英
アストライド-Astride- 代表
「左脳と右脳のハイブリッド」を武器に、人の心の深層に迫るインタビュアー。行政職員として12年間、予算編成や徴収業務に従事した論理性と、音楽コンテストでグランプリを受賞した芸術的感性を併せ持つ。Adobeコミュニティエキスパートとして活動。これまでに200社以上の経営者インタビューを重ね、本人すら気づいていない「言葉にならない想い」を引き出し、ひとつの物語として残してきた。
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私たちアストライドは、経営者のインタビュー映像の制作に圧倒的な強みを持っています。
課題や要件が明確でなくても問題ございませんので、お気軽にご相談ください。
アストライドは、代表・纐纈が200社以上の経営者インタビューで培ってきたノウハウと対話力を軸に、BtoBマーケティングの視点からクライアント様それぞれのステージに合わせた各種クリエイティブをご提案・制作します。

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