#30 なぜか整って見えるデザインの正体 ── 見えない線「グリッド」と理念の話
的場仁利
メインMC
纐纈智英
MC
今日のテーマは「グリッドとレイアウト」です。なぜか読みやすく、整って見えるデザイン。その裏には「グリッド(格子・方眼)」という見えない補助線があります。20世紀半ばのスイススタイルに源流を持つこの手法と、欧文(ベースライン基準)と日本語(正方形・原稿用紙基準)の組み方の違いを、名著『グリッドシステム』を手がかりに解説。さらに「理念は組織の補助線になる」という視点から、オリエンタルランドの事例で経営への応用を考えます。
このエピソードで話していること
- なぜか読みやすく信頼できる、整って見える。その裏には「グリッド(格子・方眼)」という見えない補助線がある
- グリッドのルーツは20世紀半ばのスイススタイル。主観を排し、誰にでも正確に伝える普遍的な秩序として生まれた
- 欧文はベースライン基準、日本語は正方形(原稿用紙)基準・ベタ組み。同じグリッドでも組み方の発想がまるで違う
- 一つのグリッドから多様なレイアウトが生まれるから「揃って見える」。ミューラー=ブロックマン『グリッドシステム』を紹介
- 経営への応用は「理念=組織の補助線」。オリエンタルランドの理念が全スタッフの判断を揃える例で考える
こんな方におすすめ
- デザインが「なぜか整って見える」理由を知りたい
- 自社の資料やサイトに一貫性を持たせたい
- グリッドやレイアウトの基本を体系的に学びたい
- 理念やブランドを組織に浸透させたい経営者
- 欧文と日本語でデザインの“整え方”がどう違うのか興味がある
このエピソードからわかるQ&A
デザインの「グリッド」とは何ですか?
紙面や画面に引く、目に見えない格子状の補助線(方眼)のことです。日本語では格子や方眼、補助線とも呼ばれます。デザイナーはこの線に沿って文字や写真を配置します。ページごとに変えず一つのグリッドを使い回すことで、全体が「揃って見える」美しさが生まれます。
グリッドシステムはどこで生まれたのですか?
20世紀半ばのヨーロッパで生まれた「スイススタイル(スイス・タイポグラフィ)」という近代デザイン運動が源流です。戦後、誰にでも誤解なく正確に情報を伝える普遍的な秩序が求められ、主観を排して数学的・幾何学的に情報を配置する手法として確立されました。
欧文と日本語でグリッドの考え方は違いますか?
違います。欧文は文字の下端をそろえる「ベースライン」を基準に設計されます。一方、日本語は正方形の枠に文字を収める発想で、原稿用紙のように一マスずつ配置し、等間隔に並べる「ベタ組み」が基本です。そのため日本語では、より細かく方眼を引く必要があります。
グリッドを学ぶのにおすすめの本はありますか?
原典はヨゼフ・ミューラー=ブロックマンの『グリッドシステム』(ボーンデジタル)です。ただし欧文前提の内容なので、日本語で実践したい方は、狩野祐介さんの『デザイナーのためのタイポグラフィが上手くなる本』など、日本語に合わせて解説された本から入ると取り入れやすいでしょう。
グリッドの考え方は経営にどう応用できますか?
「理念=組織の見えない補助線」として応用できます。バラバラな部署や事業も、理念という一本の補助線で整列させると、一貫した信頼感が生まれます。オリエンタルランドでは掃除・レストラン・アトラクションなどどのスタッフにも理念が徹底され、どこでも同じ印象を生み出しています。
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メインMC
的場仁利
Mat N. Studio代表
https://japan-designers.jp/profile/1453/
タイポグラフィーの論客として、多数のデザイン書に携わる。高校でデザインを学び、大学で技術経営を専攻。営業職として年間1億円超の案件を担当した経験も持つ。現在は本・冊子・パッケージのデザイン、タイポグラフィ執筆を手がける傍ら、浮世絵・春画をモチーフにしたアートプロジェクト「艶絵グレース」のクリエイティブディレクターを務める。中部デザイン協会75年誌のブックデザイン・編集に携わるなど、デザインと経営の両面に精通。公益社団法人日本グラフィックデザイン協会会員、アドビ コミュニティエキスパート。
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纐纈智英
アストライド-Astride- 代表
「左脳と右脳のハイブリッド」を武器に、人の心の深層に迫るインタビュアー。行政職員として12年間、予算編成や徴収業務に従事した論理性と、音楽コンテストでグランプリを受賞した芸術的感性を併せ持つ。Adobeコミュニティエキスパートとして活動。これまでに200社以上の経営者インタビューを重ね、本人すら気づいていない「言葉にならない想い」を引き出し、ひとつの物語として残してきた。
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私たちアストライドは、経営者のインタビュー映像の制作に圧倒的な強みを持っています。
課題や要件が明確でなくても問題ございませんので、お気軽にご相談ください。
アストライドは、代表・纐纈が200社以上の経営者インタビューで培ってきたノウハウと対話力を軸に、BtoBマーケティングの視点からクライアント様それぞれのステージに合わせた各種クリエイティブをご提案・制作します。

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