HomePodcast Programデザイン審美眼#29 A判規格はなぜ合理的か ── 規格に収めるか、逸脱するかの経営判断
デザイン審美眼 2026.07.16 19分56秒

#29 A判規格はなぜ合理的か ── 規格に収めるか、逸脱するかの経営判断

的場仁利

メインMC

纐纈智英

MC

今日のテーマは「フォーマットとサイズ」です。名刺やA4といった当たり前の“器”は、いったい誰が決めたのか。19世紀ドイツの物理学者ポルストマンが考案したA判規格は、半分に折っても縦横比が1:√2に保たれる知恵の結晶でした。規格に収めれば効率的だが他社と似通い、あえてはみ出せば差別化できる代わりに「捨てる紙」の分だけコストが増す。名刺や営業資料を題材に、サイズとフォーマットに宿る経営判断を掘り下げます。

このエピソードで話していること

  • 前回の余談──中部デザイン団体協議会の「シャッフルトーク」交流会が大好評だった話
  • グラフィックもウェブも「規格サイズ」の中にある──当たり前の“器”は、誰が決めたのか
  • A判規格の合理性──19世紀ドイツのポルストマンが提案、半分に折っても縦横比は1:√2という知恵の結晶
  • 規格に収めるか、あえて逸脱するか──差別化と価格競争、そして「捨てる紙を買う」印刷コスト
  • 名刺と営業資料に見る実践──厚紙・角丸・裏面レイアウト、正方形や巻物で「売り込み感」を消す

こんな方におすすめ

  • チラシ・資料・名刺のサイズや紙の選び方に迷う経営者・担当者
  • 自社の印刷物で他社と差別化したい方
  • デザインの「なぜこの形なのか」という背景を知りたい方
  • 営業資料やパンフレットの見せ方を工夫したい方
  • デザインを経営判断として捉え直したい方

このエピソードからわかるQ&A

このエピソードのテーマは何ですか?

フォーマットとサイズです。A判などの規格がなぜ合理的かを紐解き、規格に収めるか、あえて逸脱するかという経営判断を考えます。

A判規格はなぜ合理的なのですか?

19世紀ドイツの物理学者ポルストマンが考案したA判は、半分に折っても縦横比が常に1:√2に保たれます。紙の無駄を最小限に抑え、同じ情報を均一に広めるための合理的な規格です。

規格からはみ出すと何が起きますか?

他社と差別化でき目立つ一方、A判の紙から切り出す際に「捨てる部分の紙」まで買うことになり、印刷コストが大きく上がります。目立たせる価値とコストの兼ね合いが経営判断になります。

名刺のサイズやフォーマットで工夫できることは何ですか?

厚紙・角丸・ニスの厚盛りといった質感で差別化したり、肩書や専門領域を表に、連絡先を裏に置くなどレイアウトの常識を疑うことで、印象と実用性の両方を高められます。

営業資料も規格から外した方がいいですか?

必ずしもそうではありません。A4クリップボードは「売り込み感」が出るため正方形や巻物で和らげる手もありますが、席に座って見せる資料はA4・A3の規格で十分。使う場面で判断します。

メインMC

的場仁利

Mat N. Studio代表

https://japan-designers.jp/profile/1453/

タイポグラフィーの論客として、多数のデザイン書に携わる。高校でデザインを学び、大学で技術経営を専攻。営業職として年間1億円超の案件を担当した経験も持つ。現在は本・冊子・パッケージのデザイン、タイポグラフィ執筆を手がける傍ら、浮世絵・春画をモチーフにしたアートプロジェクト「艶絵グレース」のクリエイティブディレクターを務める。中部デザイン協会75年誌のブックデザイン・編集に携わるなど、デザインと経営の両面に精通。公益社団法人日本グラフィックデザイン協会会員、アドビ コミュニティエキスパート。

MC

纐纈智英

アストライド-Astride- 代表

「左脳と右脳のハイブリッド」を武器に、人の心の深層に迫るインタビュアー。行政職員として12年間、予算編成や徴収業務に従事した論理性と、音楽コンテストでグランプリを受賞した芸術的感性を併せ持つ。Adobeコミュニティエキスパートとして活動。これまでに200社以上の経営者インタビューを重ね、本人すら気づいていない「言葉にならない想い」を引き出し、ひとつの物語として残してきた。

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